お知らせ

2018年4月3日

2018年協力会イベント情報

現在、募集中のイベントは下記のとおり。

平成30年5月13日17時~
名古屋市美術館
『モネ それからの100年』展ギャラリートーク(第1回)

平成30年5月20日9時45分~
名古屋ボストン美術館
『ボストン美術館の至宝』展ミニツアー

平成30年5月20日17時~
名古屋市美術館
『松本陽子さん』作家を囲む会

平成30年6月10日17時~
名古屋市美術館
『モネ それからの100年』展ギャラリートーク(第2回)

会員みなさまは、案内が近日中に届きますので、ふるってご参加ください。
なお、ホームページからもお申込可能です。(Gトーク申込ボタンから)

フリーダ・カーロ出演の映画『リメンバー・ミー』

カテゴリ:ムービー 投稿者:editor

◆「コレクション解析学」で配布された映画のチラシ
 3月25日に名古屋市美術館美術講座「コレクション解析学」(以下、「講座」)が開催されました。講師は中村暁子学芸員(以下、「中村さん」)。取り上げた作品はマリア・イスキエルド《生きている静物》1947年です。私が会場に行くと、受付で講座の資料と一緒に映画『リメンバー・ミー』のチラシが手渡されました。
講座が始まると中村さんは作品解説の前に、名古屋市国際交流課の伊藤さんを紹介。伊藤さんの話では「2018年は名古屋市とメキシコ市の姉妹都市提携40周年に当たる。映画『リメンバー・ミー』はメキシコが舞台の長編アニメーション。劇中にフリーダ・カーロ(Frida Kahlo 以下、「フリーダ」)が登場するので、皆さんにお配りした。」とのこと。3月30日には白川公園に設置するモニュメント《メキシコの翼》の除幕式が開催されるという話もありました。

◆映画『リメンバー・ミー』のこと
「フリーダが出演する」というので、早速映画館へ。春休みなので、子ども連れで一杯でした。映画の原題は ”Coco” 、主人公の少年ミゲル(Miguel Rivera)の「ひいおばあちゃん」の名前です。ミゲルは音楽好きですが、ミゲルの家族・リヴェラ家では「音楽禁止」。(理由は劇中で明らかになります。)家族や友人が集い、ご先祖様に思いを馳せて語り合う11月1日から2日までの「死者の日」の出来事が描かれます。
「死者の日」と言っても、そこはメキシコですから陽気でカラフル。ご先祖様に供えられる鮮やかなオレンジ色の花=メキシカン・マリー・ゴールドが画面いっぱいに広がります。
お話のテンポが良く、主題歌・劇中歌に体が震えます。今年3月に米国アカデミー賞の長編アニメーション賞と主題歌賞の2部門で賞を獲得した理由が良くわかりました。

◆フリーダの出番とフリーダゆかりの歌、犬、名字
フリーダは、どこでも顔パスで通してもらえる有名人として、本人役で重要な場面に登場。特に、サンライズ・コンサートには、フリーダのそっくりさんが何十人(リヴェラ家の御一行様が紛れ込んでいます)も出演。「死者の国」ですからフリーダもガイコツ。でも、原色の衣装に身を包み、トレードマークの眉毛は健在。とてもチャーミングでした。
映画にはフリーダゆかりの歌、犬、名字も登場。歌の名は「ラ・ジョローナ」(La Llorona=泣き女)。フリーダのお気に入りで映画「Frida」の挿入歌として使われました。『リメンバー・ミー』の初めの方でマリアッチの楽士が歌うほか、重要な場面で主人公の高祖母(おばあちゃんのおばあちゃん)ママ・イメルダ(Mamá Imelda)が歌います。犬はメキシカン・ヘアレス・ドッグ(通称はショロ=Xolo、以下「ショロ」)のダンテ(Dante)。フリーダの飼い犬もショロ。ショロを描いたフリーダの絵やショロと一緒に写っているフリーダの写真がネットで検索できます。フリーダは映画に登場する場面で、ダンテに向かって「迷える魂を導くガイド犬」と、声をかけていましたね。最後に、名字ですが、ミゲルの名字はリヴェラ(Rivera)。もうお分かりですね、フリーダの夫ディエゴ・リヴェラ(Diego Rivera)と同じ名字です。

◆最後に
 子どもだけでなく、大人も十分楽しめる映画でした。
Ron. 投稿:2018.03.29

山田純嗣さんを招いた「作家を囲む会」

カテゴリ:作家を囲む会 投稿者:editor

会長の乾杯の音頭に合わせて、いただきます!

会長の乾杯の音頭に合わせて、いただきます!


2018年版の名古屋市美術館協力会カレンダーを制作された山田純嗣さん(以下、「山田さん」)をお招きした「作家を囲む会」(以下、「囲む会」)が、3月25日(日)に名古屋市美術館1階の ”Sugiura Coffee” で開催されました。
山田さんは2012年に開催された「ポジション展」時の囲む会以来、6年ぶりの参加です。今回のゲストは山田さんと名古屋市美術館の保崎学芸係長(以下、「保崎さん」)、協力会の会員は23名、計25名の参加でした。
お料理にお酒で盛り上がる会員たち

お料理にお酒で盛り上がる会員たち


当日はシャンパーニュの差し入れもあって大いに盛り上がり、あっという間に二時間が過ぎてしまいました。
山田さん、保崎さん、ご出席ありがとうございました。
作家の山田純嗣さんと美女たち

作家の山田純嗣さんと美女たち


学芸員の保崎さんも、山田さんを熱く語ってくださいました

学芸員の保崎さんも、山田さんを熱く語ってくださいました


以下、囲む会での話題を二つご紹介します。
◆「めがねと旅する美術展」
囲む会では、山田さんから「めがねと旅する美術展」に作品を出品するとのお話がありました。会場・会期は、①青森県立美術館 H30.7.20(金)~9.2(日)、②島根県立石見美術館 H30.9.15(土)~11.12(日)、③静岡県立美術館 H30.11.23(金・祝)~H31.1.27(日)です。
静岡県立美術館なら見に行けそうですね。
◆高校生の時に見た《赤いチョッキの少年》
 また、囲む会では2018年版名古屋市美術館協力会カレンダー(以下「カレンダー」)制作の裏話が披露されました。
 会員の皆様はご存じのとおり、カレンダーはセザンヌ《赤いチョッキの少年》をモチーフにしたもので、「少年」の画像は輪郭線を残して白抜きになっており、背景には植物や昆虫、鳥、ケモノが丹念に描きこまれています。
 この《赤いチョッキの少年》ですが、山田さんが高校生の時に展覧会で見て感動した作品だというのです。思い出の作品だったのですね。
なお、《赤いチョッキの少年》は、名古屋市美術館においてH30.7.28(金)から9.24(月・祝)までの会期で開催される「ビュールレ・コレクション展」で展示されるとのことでした。
           Ron.

真島直子 地ごく楽

カテゴリ:協力会ギャラリートーク 投稿者:editor


 3月10日土曜日、日中は少し暖かいのですがまだ朝晩は冷えるなか、名古屋市美術館での『真島直子 地ごく楽』展のギャラリートークが開催されました。37名がトークに参加し、担当学芸員角田美奈子さんの解説に熱心に聞き入り、真島さんの色美しくも少しグロテスクな印象も否めない、なんとも興味深い作品を鑑賞。しかし見終わった際には、参加者はすがすがしい思いに包まれました。
 白い大きなキャンバスに鉛筆の黒のみで細かなドローイングをびっしり書き込んだ作品や、木工用ボンドで様々な色の布や紐を固めて作られた立体作品など。点数は決して多いわけではありませんが、1つ1つの作品が強いインパクトを放っていて、作品を観る一人ひとりに何か訴えているようでした。
 そして忘れてはならないのは、2階展示の最後の方、いわば展覧会クライマックスの位置に、名古屋市美術館協力会で美術館の開館25周年を記念して購入、寄付した真島さんの作品が飾られています。協力会の会員みなさま、ありがとうございました。またこのような素晴らしい作品を寄付できるよう、がんばりましょう。

解説を聞きながら

解説を聞きながら


 さらに、今回は地下の常設展示室に名古屋のシュルレアリズムと題して、名古屋で活躍した作家さんのシュルレアリズム絵画が紹介されています。名古屋市美術館所蔵の作品が展示されているのですが、こちらもとても力強い作品が多く、名古屋画壇もこんな素晴らしい作家さんたちを輩出していたんだ!と驚きました。真島直子さんの父親である眞島建三さんの作品も展示されています。真島直子さんの展覧会にいらっしゃったなら必見です(その他、北脇昇さん、吉川三伸さん、三岸好太郎さんなど)
お話してくださった角田美奈子学芸員、ありがとうございました!

お話してくださった角田美奈子学芸員、ありがとうございました!


協力会

卒展、修了展(名古屋芸大)(その4)

カテゴリ:アート見てある記 投稿者:editor

「回生の苗床」 光内惟奈

 先日、名古屋市美術館で「真島直子 地ごく楽」展を見た。
会場にはカラフルでぐるぐる、うねうねした様々な作品が並んでいた
が、後半から”人の形のようなもの”が多く現われてきた。 
(展示内容の詳細は省略。会期は2018年4月15日まで)
”キレイだけど少々不気味”な展示を見終え、その後、近隣の芸大の
卒業・修了展を観に行くことにした。名古屋芸術大学と愛知県立芸術
大学の展示を見たのだが、その会場でビックリ。”キレイだけど少々
不気味”は静かに拡散しているようだ。

「回生の苗床」 光内惟奈

「回生の苗床」 光内惟奈


 光内氏の作品を見たのは、名古屋芸術大学の会場だった。薄暗い展
示室の奥の方に2体の人形が横たえられていた。一方の人形の手足の先
は木の枝に変化しており、もう一方は腹部からキノコのようなものが
伸びていた。どちらも目は大きく、虚ろに開かれており、死体の様を
表現していた。

 人形は石粉粘土を素材に、キレイに彩色され、構造的に球体関節と
なっていた。(ハンス・ベルメールや四谷シモンを連想させる)
説明によれば、氏は以前より生死について考えることが多かったこと、
人形の中身は空洞になっていて、その空間を魂を入れるための空間と
考えていることがわかった。

「回生の苗床」 光内惟奈

「回生の苗床」 光内惟奈


 動物も植物も、死ねば徐々に腐敗し、いずれ消滅するが、無機物で
ある人形は誰かに破壊されるまで変わらずに存在する。氏の作った
人形は新しい生命の苗床として、永遠に鑑賞者の目にさらされる。
もし、遠い未来に氏の魂を宿した人形が再生するとしたら、彼女たちは
やはり新たな人形を作るのだろうか。
”キレイだけど少々不気味”。ヒンヤリとした予感を感じる展示だった。

杉山博之

ボストン美術館の至宝展

カテゴリ:Ron.,アート見てある記 投稿者:editor

2月18日から7月1日まで名古屋ボストン美術館で開催中の「ボストン美術館の至宝展」(以下「本展」)に行ってきました。文字どおり、古代エジプトから現代までの4500年間に東洋、西洋で制作された数々の至宝を集めた展覧会でした。それだけでなく、収集者の写真、経歴などの紹介もあります。展覧会の概要は以下のとおり。先ず、3階から。
◆古代エジプト美術
展示品は《メインカウラー王頭部》(紀元前2490-2472)から《人間と雄羊と頭部型装飾の首飾り》(紀元前270-50)まで、時代の幅は2500年!もあります。出土地も、カイロ近郊のギザからヌビエ(スーダン)まで。古代エジプトが支配した地域の広さを再認識しました。また、後日、「ヌビエ人がエジプトを支配した時代があった」ということも知りました。
なお、《メインカウラー王頭部》の材質はトラバーチン。辞書には「緻密・硬質で縞状構造をもつ石灰石。水に溶けている炭酸カルシウムが沈殿してできたもの。」とありました。
◆中国美術
展示品は、北宋の皇帝・徽宗《五色鸚鵡図巻》を始め、陳容《九龍図巻》、周季常の五百羅漢図2幅など北宋・南宋の絵画。五百羅漢図の解説には「明治27年(1894)京都・大徳寺は五百羅漢図(全百幅)の一部をボストン美術館に貸し出し、その十幅がボストン美術館の所有となる。」と、書いてありました。
◆日本美術
 江戸時代の工芸、絵画を展示。チラシでは「170年ぶりの修理を経た巨大涅槃図、初の里帰り!」というキャッチコピーの英一蝶《涅槃図》始め、曽我蕭白《飲中八仙図》や喜多川歌麿《三味線を弾く美人図》を紹介しています。この外、岸駒、呉春など五人の絵師共作による二曲一双の屏風や与謝蕪村の屏風も見応えがあります。
◆フランス美術
「ボストン美術館のミスター&ミセス、そろって登場!」というキャッチコピーのゴッホ《郵便配達人ジョゼフ・ルーラン》と《子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人》を目指して4階へ。ミレー《洋梨》には「3点しか知られていないミレーによる静物画の一つ」、セザンヌ《卓上の果物と水差し》には「スポルディングのお気に入り」という解説がありました。モネの絵画4点は、どれも見逃せません。
◆アメリカ美術
展示室に入ると正面のパネルにオキーフ《グレーの上のカラー・リリー》。パネルの裏側には同じ作者の《赤い木、黄色い空》。どちらも具象画だけれど抽象画にも見える作品です。
◆版画・写真
 奥まったところに展示しているので素通りするところでした。写真は、さらに奥の部屋で、現代美術の《静物》(果物がカビに侵され、やがて崩れていく動画)と一緒に展示。
◆現代美術
展示作品はアンディ・ウォーホルや村上隆などの外、黒人の肖像画も。この作者=ケヒンデ・ワイリーについては、ネットのニュースが「オバマ大統領を描いた肖像画が2018年2月12日にスミソニアン博物館・国立肖像画美術館でお披露目された。」と報じていました。
                            Ron.

名古屋市博物館 レオナルド・ダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」展 ミニツアー

カテゴリ:ミニツアー 投稿者:editor

名古屋市博物館で開催中のレオナルド・ダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」展(以下、「本展」)鑑賞の名古屋市美術館協力会・ミニツアーに参加しました。参加者は19名。当日は横尾学芸員(以下「横尾さん」)の解説を聴いた後、自由観覧となりました。

◆横尾さんの解説(あらまし)
本展の主題
 本展は、未完成の大壁画「アンギアーリの戦い」を主題とした展覧会。主題の一つは《ターヴォラ・ドーリア》を手掛かりに、ダ・ヴィンチがどんな壁画を描こうとしたのかを探ること。もう一つは、ダ・ヴィンチが「アンギアーリの戦い」で成し遂げた絵画の革命。「ダ・ヴィンチ以前」と「以後」を比較して、その後の絵画に与えた影響を明らかにすることです。

第1章 歴史的背景「アンギアーリの戦い」とフィレンツェ共和国
 1500年頃、メディチ家がフィレンツェ共和国(以下、「フィレンツェ」)から追放され修道士のサヴォナローラが実権を握るが、サヴォナローラもローマ教皇から破門され、ピエロ・ソディリーニが国家主席となる。この時期、イタリアはローマ教皇領、ナポリ王国、ヴェネツィア共和国、ミラノ公国など幾つもの国に分かれており、フィレンツェは対外的な危機状況にあった。
 フィレンツェの書記官マキャヴェッリは外交に奔走するとともに、徴兵制を採用するなど「強いフィレンツェ」への立て直しを進めていた。そして「強い国をつくる」という思いを鼓舞するため、過去にフィレンツェが輝かしい勝利をあげた「アンギアーリの戦い」と「カッシーナの戦い」の壁画をシニョーリア宮殿大評議会広間(現在のヴェッキオ宮殿五百人大広間)に掲げようとした。

第2章 失われた傑作、二大巨匠の幻の競演
 「アンギアーリの戦い」の制作は当時50歳代のダ・ヴィンチに、「カッシーナの戦い」の制作は当時20歳代のミケランジェロに依頼された。しかし、ダ・ヴィンチは「アンギアーリの戦い」の彩色の途中で制作を中断し、ミラノに向かった。壁画はしばらくの間未完のまま放置され、多くの画家が模写をした。ミケランジェロは原寸大の下絵を描いた段階でローマ教皇に招聘されたため、壁画を描いていない。
 第2章で展示の《ターヴォラ・ドーリア》は「ドーリア家の板絵」という意味、16世紀前半の作品。ダ・ヴィンチの構想を伝える最良の模写で、軍旗争奪の場面を描いたもの。当時の戦争は「相手の軍旗をとったほうが勝ち」というもので、軍旗争奪は壁画の中心となる場面。
 絵を見ると人馬が渦のような動きをしており、馬のしっぽなどの細部にも渦がある。本展では立体復元模型も展示している。ダ・ヴィンチも粘土の模型を造って、構図を研究したようだ。
 一方、「カッシーナの戦い」の下絵には、フィレンツェ軍の兵士が水浴びをしているところを敵軍に襲われた場面が描かれている。いわば「変化球」だが、ミケランジェロは男性の裸体像を描きたかったようだ。裸体像は、システィーナ礼拝堂の祭壇画《最後の審判》にもつながる。

第3章 視覚革命「アンギアーリの戦い」によるバロック時代への遺産
 ダ・ヴィンチ以前の戦争画は、装飾的で華麗だが激しい戦闘の場面は描いていない。
 15世紀に戦われた「アンギアーリの戦い」の実態は、死者1名。当時は、傭兵同士の「力の見せ合い」が中心で、「のどかな戦争」であった。しかし、16世紀になると各国は殺し合いで領土を広げるようになる。ダ・ヴィンチが見たのも血なまぐさい戦争。ダ・ヴィンチは「アンギアーリの戦い」で、自分の見たリアルな戦争を描いた。ダ・ヴィンチ以降、バロック時代の戦争画ではこれがスタンダードとなる。「時代を変えた」というのが、ダ・ヴィンチの凄さ。

幕間 優美なるレオナルド
 戦争の絵ばかりだと暗くなるので、ダ・ヴィンチの美人画(模写)も展示しています。

質疑応答
 解説終了後、「2015年から2016年にかけて、東京富士美術館、京都文化博物館、宮城県美術館と巡回した展覧会と本展は同じ名前ですが、どういう関係ですか。」という質問がありました。
横尾学芸員の答えは、「同じものです。前回の巡回から1年ほど期間を空けて、再度、巡回を始めたのが本展。ただ、展示作品は大分ちがっています。なお、関係者は前回の図録を第1シーズン、今回の図録を完全版と呼んでいます。本展は「アンギアーリの戦い」に関する研究成果の発表という側面もあるので、是非、完全版の図録を買ってください。」と、いうものでした。

◆自由観覧
第1章
 会場の入口には、ミケランジェロ《ダヴィデの頭部(石膏模造)》が展示されています。間近で見るダヴィデの頭部には迫力があります。《シニョーリア広場におけるサヴォナローラの処刑》は火炙りの様子を描いたもの。失脚した権力者の末路は哀れなものです。《シニョーリア広場での「敬意の祝祭」》には、ミケランジェロ《ダヴィデ像》が描かれています。《ビュドナの戦い》は、横尾さんの解説どおり、装飾的ですが迫力には欠けていました。

第2章
 本展の目玉《ターヴォラ・ドーリア》(《アンギアーリの戦い》の軍旗争奪場面)では、白馬が2頭、茶色の馬が2頭、馬に乗っている人間が4人、地面で戦っている人間が3人いることまでは分かります。しかし、未完成の壁画をそのまま模写しているので彩色してない部分があり、細部は、よくわかりません。しかし、「未完成部分を想像力で補った」模写や東京富士美術館所蔵《ターヴォラ・ドーリア》の立体復元彫刻の展示もあるので、大丈夫。特に立体復元彫刻は、水平方向360度だけでなく真上からも見ることが出来るので、横尾さんの解説にあった「渦巻いている」様子がよくわかります。
 第2展示室に向かう途中の通路にはパネルによる「アンギアーリの戦い」の解説があり、ダ・ヴィンチの全体構想では右から順に、①フィレンツェの援軍がテヴェレ川に架かる橋に到着した場面、②軍旗争奪戦、③敗走するミラノ軍を描く予定だったようです。

第3章、幕間および同時開催の「天才 レオナルド」
 ピーテル・パウル・ルーベンスに帰属《アンギアーリの戦い》は、ダ・ヴィンチの作品をもとにした作品ですが、バロック時代らしく《ターヴォラ・ドーリア》よりもハイライトと暗部との明暗の差が大きく、ドラマチックな構図になっています。《キモンの戦い》のタピスリーも展示されていました。第3章に続いて、《レダと白鳥》等の美人画の外、はばたき飛行機などの展示もあります。

◆最後に
 横尾さんが「研究成果の発表という側面もある。」と話していたように文書資料の展示もあり、絵画を鑑賞するだけでなく「勉強もできる展覧会」でした。
 Ron.

「回生の苗床」 光内惟奈 燃やせないもの 夢見たものは 展示室で解説を受ける会員たち プティパレ まずはエントランスホールでの解説 2017_ジャコメッティ_1 富山県立美術館にて BankART_大霊廟Ⅱ プライウッド新地 ヨコトリ_パオラ・ピヴィ_まだ誰も来ない