「瀬戸内海島めぐり 第2弾」

カテゴリ:アートツアー 投稿者:members
暴風雨の青木野枝作品の前にて

暴風雨の青木野枝作品の前にて

11月17日~18日にかけて、秋旅行に行ってきました。
今年は「瀬戸内海島めぐり第2弾」大三島、犬島、直島の三島めぐりです。
大三島はしまなみ海道経由なので、途中の生口島の海沿いにある青木野枝作品を見ることになりました。
最悪の天候で、傘も曲がるほどの強風とうちつけるような大雨にもかかわらず、びしょ濡れになりながら全員が下車して見に行きました。

雨上がる_「ところ美術館」のテラスにて

雨上がる_「ところ美術館」のテラスにて


次の大山祇神社には、源氏をはじめ名だたる武将が実戦に使った甲冑や剣などを奉納しています。
ガイドの案内で義経の華やかな鎧、刃こぼれした剣、女性仕様された鶴姫の鎧などを見た時は鳥肌が立ちました。
その後今年設立された伊東豊雄建築ミュージアム、ところミュージアムに行き初日終了。

二日目は宝伝港から船で犬島の精錬所へ。

まるでシュール絵画そのもの

まるでシュール絵画そのもの


ここは三島由紀夫の世界が視覚的に表現され、暗い重さと瀬戸内海の明るさ、そして建物に施された機能性と芸術性がステキなバランスを保っています。
直島で李㝢煥美術館を見学した後、岡山から新幹線で帰路につきました。
いつものことながらとてもマニアックで、協力会員ならではの旅を満喫した二日間でした。
快晴の製錬所美術館にて

快晴の製錬所美術館にて


mix

「瀬戸内海島めぐり 第2弾」 おまけ

カテゴリ:アートツアー 投稿者:members
犬島_美術館の入口は厳重に閉じられている

犬島_美術館の入口は厳重に閉じられている

場内の案内板も雰囲気あります

場内の案内板も雰囲気あります

犬島カフェにて ままかりのお弁当

犬島カフェにて ままかりのお弁当

点・線・面?、消しゴム・鉛筆・ノート?

点・線・面?、消しゴム・鉛筆・ノート?

「中心軸とブタの鼻」

カテゴリ:アート・ホット情報 投稿者:editor

 トリエンナーレスクール、「原っぱと鉄の浮遊する粒子」を聴講した。ゲストは青木野枝氏(彫刻家)、青木淳氏(建築家)、五十嵐太郎氏(建築史家)の3名。トークの様子は後日、ネット配信されるそうなので、ここでは省略。現在、名古屋市美と豊田市美で展覧会が開かれている青木野枝氏のトークで面白かったことをいくつかレポートしよう。青木氏の話し方はとても率直で、わかりやすかった。

「建築に異を唱えない、全部受け入れる気持ちで」

 今回の2つの展覧会も含め、物事に対する作家の基本的な姿勢。たしかに、豊田市美では展示室ごとの独立性が強いので、作品も部屋ごとに傾向の異なるものが配置され、作風の変化をたどりやすい展示になっていた。一方、名古屋市美では展示用の可動壁がすべて取り払われ、ひとつの大きな空間内の作品を鑑賞することで、類似性を強く感じる展示になっていた。

「軸線の考え方」

 建築家と美術家が共同作業をすると、お互いにストレスを感じるそうだが、軸線の重要性に関しては意見が一致しているようだ。名古屋市美の最初の展示室の「ふりそそぐものたち」の足元から次の展示室を眺めたとき、天井の黒いセンターラインに沿うように左右に配置された作品のバランスの良さに感心した。でも、そのまま視線を少し上に向けるとピンクと黒に塗られた通風孔が目に入る。作品よりも目立つこの部分を「ブタの鼻」と呼ぶあたりに、建築家と作家のジレンマがあるのかもしれない。

「こんなもの見たことないと自分が思うものを作る」

 制作に対する作家の意気込み、基本スタンスのようなので、来年のトリエンナーレも楽しみ。そういえば、豊田市美の最後の展示室にあった新作(4つの隆起がある白い大きな石膏の作品)も、以前の青木作品とは隔絶した印象だった。次回、12月1日の作家本人によるギャラリートークの折、ぜひこのあたりの制作エピソードを聞いてみたいものだ。

 会員 杉山博之

青木野枝-ふりそそぐものたち

カテゴリ:協力会ギャラリートーク 投稿者:editor
ドームの中心に吸い込まれそうな巨大な作品

ドームの中心に吸い込まれそうな巨大な作品

11月3日、現在名古屋市美術館で開催されている特別展『青木野枝-ふりそそぐものたち』のギャラリートークが開催され、名古屋市美術館協力会の会員37名が参加しました。

昨年度からミニツアーという近隣の美術館を会員の方々と巡るイベントが開催されていることもあり、会員の方々同士で挨拶をされたり、会員が学芸員の角田美奈子さんと談笑したり、会が始まる前から和やかな雰囲気が漂っていいました。

美術館が閉館する時間になり、まずは会場の作品を会員各自が自由鑑賞、そのあと角田学芸員の解説が始まりました。会員はメモを取ったり、作品を見上げながら注意深く解説に耳を傾け、夜になって静かになった美術館のなかで作品を鑑賞しました。昼間とは全く別の印象を楽しむことが出来ました。青木さんの作品は、空間を大きく使って表現されているものが多く、会員はみな作品のなか(というか下)にもぐり込んで鑑賞しました。イベント後半では角田さんを囲んで会員たちが自然と輪をつくり、作品についての個人的な感想を言い合ったり、角田さんに質問をしたりしてとても有意義な時間を持てました。

作品のなかで解説を聞く会員たち

作品のなかで解説を聞く会員たち

私も個人的には野枝さんをよく知りませんでしたが、大きな作品を繊細な鉄の加工技術を使って作り上げていて、鉄を知り、愛していることが作品からもよく伝わってきました。作品も彼女が80年代に制作したものから今年制作したものまで幅広い時代を網羅していて、その制作された時代々を反映して印象が違うのも感じ取れます。女性の作品であるためか、フォルムも曲線が多くて美しく、見ているとうっとりして時間が経つのを忘れてしまいます。

会期中に、よりたくさんの観客がこの恍惚感を楽しんでくれたらなあ、と願ってやみません。

角田学芸員を囲んで

角田学芸員を囲んで