展覧会見てある記 「空間に線を引く 彫刻とデッサン展」

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碧南市藤井達吉現代美術館で開催中の「空間に線を引く 彫刻とデッサン展」(以下「本展」) に行ってきました。戦前の彫刻家・橋本平八と19人の戦後作家の彫刻・デッサンを出品する展覧会で、会場入口は2階です。

◆プロローグ 橋本平八から現代へ 会場に入ると橋本平八の彫刻《片山増吉翁寿像》と彼のデッサンが展示され、その奥に戸谷成雄の彫刻《襞の塊Ⅴ》《襞の塊Ⅵ》とデッサンが展示されています。《襞の塊》は「ひだのかたまり」と読むようで、丸くて大きなレタスを思わせる作品でした。次の部屋のケース内にも橋本平八の彫刻《成女身》とデッサンが展示されており、プロローグは表題どおり「橋本平八の具象彫刻から現代の抽象彫刻へ」という展示内容です。

◆第1章 具象Part1 プロローグの次のブロックには入口近くに柳原義達のブロンズ像とデッサン、ケース内に舟越保武の石像とデッサン、出口近くに佐藤忠良のブロンズ像とデッサンがあります。三人の作品を比べることが出来るので、それぞれの肌触りの違い(もちろん、直接触れることは出来ませんが)がよく分かります。また、舟越保武の作品は、次男・舟越桂、三男・舟越直木の作品が本展に出品されていることもあり、特に印象的でした。

◆第2章 抽象Part1 抽象彫刻になると、会場の雰囲気が一変します。形だけでなく素材も鉄、石膏、ワックスなど様々な物が使われ「なんでももあり」の賑やかな展示でした。なかでも、原裕治の彫刻《マンデリオンの舟Ⅱ》は「どんな道具で削ったのか」不思議な作品で、図録によると、グラインダーで削ったようです。彼のデッサン《けもの道Ⅰ》《けもの道Ⅱ》には、平面の作品なのに周りから木々が襲ってくる感覚を覚えました。また、若林奮の彫刻では犬が顔を出している作品が数点出品されています。彼のデッサンには設計図のような雰囲気を漂わせるものが数点ありました。

◆第3章 抽象Part2 舟越直木の彫刻《Serampore》ではクモを、《The Ace of Heart》ではホウズキを連想しました。彼のデッサン《マグダラのマリア》には、平面なのに彫刻のような雰囲気があります。また、大森博之《昼休み》は、二つのイチジクが寄り添っているような作品。彼のデッサンは色・形ともに「異様な過激さ」を発散していました。2階会場の最後は青木野枝のデッサンと彫刻の展示。展示室で《野外作品のためのプランドローイング》を見て踊り場に出ると、このプランをもとにした彫刻《雲谷(もや)2018-2》がありました。なお、この作品は写真撮影OKです。1階に降りると、ロビーに長谷川さちの彫刻《mirror》と、そのデッサンが展示されています。入口側の展示室に入ると床に椅子が4脚あったので思わず座ろうとしたら、「作品です」と係員さんの制止を受けました。説明のプレートを見たら多和圭三の彫刻《無題》。皆さん、くれぐれもご注意ください。

青木野枝 雲谷2018-2

◆第4章 具象Part2 1階・入口側展示室には、舟越桂と高垣勝康の彫刻・デッサンが展示されています。舟越桂の作品は年代順に展示されているので、作風が変化していった経過がよく分かります。高垣勝康の彫刻は「具象」ですが「モデルに似せよう」という訳ではない「抽象的な具象彫刻」とでもいうべき作品でした。 1階・奥の展示室には、三沢厚彦と棚田康司の彫刻・デッサンが展示されています。どちらも写真撮影OKで、なかでも三沢厚彦の彫刻《Cat2014-06》は子どもたちの人気を集めていました。

三沢厚彦 Cat2014-06
棚田康司 少女

◆最後に  「彫刻とデッサン展」という展覧会名のとおり多数のデッサンが展示されているのですが、彫刻に目を奪われてデッサンを素通りしがちだったのが悔やまれます。展示は前期(8/10~9/1)と後期(9/3~9/23)に分かれているので、後期ではデッサンをじっくり鑑賞しようと思います。 なお、協力会では9月15日(日)午後2時から「空間に線を引く 彫刻とデッサン展」のミニツアーを予定しています。詳細は協力会ホームページをご覧ください。  

Ron.

「キスリング エコール・ド・パリの煌き」

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岡崎市美術博物館で開催中の「キスリング エコール・ド・パリの煌き=フランス語の展覧会名は ”Grande figure de l’Ecole de Paris” 」(以下「本展」) に行ってきました。名鉄・東岡崎からバスで約25分。終点の一つ前のバス停で降車、美術館の玄関を入り、エスカレーターで可成り下ったところに展示室がありました。

◆キスリングの位置づけは 本展は「キスリング、エコール・ド・パリの主役」「アメリカ亡命時代」「フランスへの帰還と南仏時代」の三部構成。といっても、出品作の大半は「キスリング、エコール・ド・パリの主役」です。なお「主役」は “figure majeure” 、展覧会名は ”Grande figure” ですから、キスリングはエコール・ド・パリの「主役」「大人物」という位置づけなのです。

◆キスリングはオーストリア=ハンガリー二重帝国生まれ 展示室のパネルによると、キスリングは1891年、ポーランドのクラクフ生まれ。当時のクラクフはオーストリア=ハンガリー二重帝国の領土でしたから「キスリングはグスタフ・クリムトと同じ国の生まれ」ということになります。

◆キスリング夫人の写真・絵画 出品作の大半は女性の肖像画ですが、花などの静物画や風景画もあります。面白かったのは《女の肖像》です。名古屋市美術館所蔵の《ルネ・キスリング夫人の肖像》と、ほぼ同じポーズでした。ただ、残念ながら《ルネ・キスリング夫人の肖像》は本展に出品されていません……。ルネといえば入り口近くに《サン=トロぺでの昼寝(キスリングとルネ)》が展示され、隣にはキスリングとルネが一緒に写っている写真もありました。

◆アンリ・ルソーの影響も NHK日曜美術館のアートシーン(2019.6.23放送)で紹介された《ベル=ガズー(コレット・ド・ジュヴネル》は大型の作品で、隣にはキスリングがモデルを抱きしめている写真もありました。「背景の植物はアンリ・ルソーを思わせる」という趣旨の解説があり、キスリングはルソーの影響を受けていることを知りました。

◆「キキのコーナー」も モンパルナスのキキといえば、藤田嗣治《寝室の裸婦キキ(ジュイ布のある裸婦)》のモデルですが、キスリングもキキを好んだようです。本展には「キキのコーナー」が設けられ、《モンパルナスのキキ》《長椅子の女》に加え「特別出品」としてマン・レイが撮影した写真《ヴェールをかぶったキキ》(岡崎市美術博物館所蔵)が展示されていました。3点の中では《長椅子の女》が、目力が強くて印象的でした。

◆藤田嗣治との交流 「モンパルナスのプリンス」と呼ばれ、エコール・ド・パリの画家たちの中心にいたキスリングは「パリの寵児」と呼ばれた藤田嗣治とも交流があり、本展では二人が写った写真や二人のエピソードが紹介されています。

◆最後に  バスの本数が少ないのが難点ですが、エコール・ド・パリの愛好家にはお勧めの展覧会です。(駐車場は広いです)フォーヴィスム風の作品やキュビスム風の作品もあるほか、ティツィアーノ《ウルビーノのヴィーナス》を思わせる作品もあります。  Ron.

「あいちトリエンナーレ2019 情の時代」(名古屋市美術館)を見て

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 名古屋市美術館で「あいちトリエンナーレ2019 情の時代」(以下、あいトリ2019)が開催されています。あいトリ2019の会場は、名古屋市美術 館の他、愛知芸術文化センター、豊田市美術館、四間道・円頓寺、豊田市駅周辺となっています。

 「あいとり2019」は、国内の国際芸術展として初めて参加作家の男女平等を実現したことで、春先から話題になっていました。名古屋市美術館会場で は、碓井ゆい、今津景、藤井光、モニカ・メイヤー、桝本佳子、パスカレハンドロ、青木美紅、タニア・ペレス・コルドヴァ、Sholim、カタリー ナ・ズィディエーラー、ドラ・ガルシア、バルテレミ・トグォの作品を見ることができます。 作家の名前からも、女性が多いことがうかがえると思います。作品点数は多くありませんが、全体的に落ち着いた雰囲気の展示になっています。

会場で気になった作品を2点、紹介します。

モニカ・メイヤー 《The Clothesline》  

これは、観客参加型の作品です。人の背丈よりやや小ぶりなピンクの枠に張られた白いロープに、葉書よりやや小さく、色合いの異なるピンクの カードが多数ぶら下がっています。傍らの机の上には、ハラスメントに関する質問が印刷されたカードが置かれています。このカードに回答を記入 した観客は、自分でロープにクリップでぶら下げるか、机の上のポストに投函します。投函されたカードは、後日、スタッフがロープにぶら下げる そうです。  

ちなみに、質問の種類は4つ。ロープは、まだ半分くらいしか埋まっていませんが、日増しにカードが増え、ついにはロープからあふれることで しょう。ぜひ、あなたも参加してください。

カタリーナ・ズィディエーラー 《Shoum》

 モニター画面には、ペンを持った大きな手がアルファベットを書いている様子が映し出されています。BGMは、かなり昔に流行ったイギリスの曲 のようです。どうやら、曲の歌詞を書き起しているようですが、単語のつづりが怪しそうです。  

もし、日本人の自分が同じ状況になれば、カタカナで書き留めるでしょうが、そのメモを見て、原曲がわかる人がどれだけいるか、はなはだ怪し いものです。 歌う方は言葉を伝えようとするけれど、聞き取る方はそれを理解できないというディスコミュニケーションを表現する作品ですが、身の回りの出来 事を思い返すと、とても印象的な作品でした。

おまけ(その1)

愛知県内で予定されている「あいトリ2019」参加作家の個展、グループ展についてお知らせします。トリエンナーレとは、違った雰囲気の作品を見ることができると思います。(タイトル、日程等は取材時のものです。展示の中止を含め、予定が変更される場合があります。お出かけの際は、各ギャラリーのHPなどもご参照ください。)

青木美紅「アサイラムの燈台」山下ビル 8/2-8/18

澤田華「車窓のそとはすでに過去」波止場 8/4-9/15

碓井ゆい「パノラマ庭園」MAT,Nagoya 9/7-11/10

藤原葵 「ちからこそパワー!」ギャラリーN 10/8-10/22

おまけ(その2)

あいちトリエンナーレのオリジナルグッズがミュージアムショップを賑やかにしています。 手ごろな文房具など、お土産にいかがですか。

杉山 博之

「あいちトリエンナーレ2019 情の時代」(豊田市美術館)を見て

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 豊田市美術館で「あいちトリエンナーレ2019 情の時代」(以下、あいトリ2019)が開催されています。あいトリ2019の会場は、豊田市美術館の 他、愛知芸術文化センター、名古屋市美術館、四間道・円頓寺、豊田市駅周辺となっています。

 週末に各会場を見て回りましたが、個人的には豊田会場の仕上がりが1番良いように感じました。もちろん、作品点数では愛知芸術文化セン ターが1番ですが、展示されている各作品のまとまり感で、豊田会場が良いと思いました。(もちろん、多々異論があるのは承知)

 豊田会場で気になった作品を、数点紹介します。

小田原のどか 《↓(1946-1948)》  

赤くて大きな矢羽根の形のネオンサインが、地面に突き刺さっているかのようです。毒々しい赤が部屋の中を照らし出し、何やら異様な雰囲気です。隣の部屋に、矢羽根の正体についての説明があり、読んでとても驚きました。(ネタバレ回避のため、説明は省略)  

8月9日に、作家の講演会があるそうです。講演を聞くと、作品の印象が大きく変わりそうな予感がします。

高嶺格 《反歌:見上げたる 空を悲しもその色に 染まり果てにき 我ならぬまで》  

プールの底を切り出し、そのまま立てたような作品です。あまりの大きさと、その力技に驚かされます。手前側から持ち上げたのか、向こう側か ら引き上げたのか、見ていると、不思議と笑いがこみあげてきます。

プールの底の水色の塗装と空の水色が重なり、雨雲を呼び込むような雰囲気で す。これまでのトリエンナーレで見た作品の中で、ここまで愉快な作品はちょっと記憶にありません。

スタジオ・ ドリフト 《Shylight》

 上下する白い布が柔らかく開いたり閉じたりする動きと、点滅するライトの同調したリズムがとても心地良い展示空間です。作品の動きは、植物 の就眠運動を詳しく分析することで設計されているそうです。

展示室の端から見上げる人や、上の階の通路から見下ろす人もいましたが、お奨めは、ひんやりとした床に寝ころび、天井を見上げるように鑑賞す ることです。普段の展覧会なら、係の人に注意されそうですが、今回は大丈夫でした。(実験済み)  

 豊田市駅周辺の作品は入場無料です。 また、豊田市美術館ではクリムト展も併催しています。 夏休み中は混雑しそうなので、車の場合は要注意です。

杉山 博之

映画『クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代』

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豊田市美術館で開催中の「クリムト展」に並行して、伏見ミリオン座でドキュメント映画「クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代」(原題:KLIMT & SCHIELE EROS AND PSYCHE)が上映されています。

19世紀末から20世紀初頭にかけての「ウィーン黄金時代」に活躍した、画家、写真家、音楽家、作家、医学者の足跡をたどる映画で、最初のエピソードは1918年10月31日のスペイン風邪感染によるエゴン・シーレの死。その3日前に妻エーディトがスペイン風邪で死亡。シーレは、死の直前に妻をスケッチ。死の床のシーレを写真家マルタ・ファインが撮影、彫刻家アントン・ザンディヒがデスマスクを制作した、というものです。

クリムトについては、クールな男、ハンサムな変わり者と社会から見られていたこと、貧しかったが野心と努力で当代一の画家になったこと、精神的に素朴だったことが洗練された社交界の女性にとっては魅力であり、時に絵を描く以上のことを彼に求め、特にソニア・クニップスとは親密な関係だったこと、クリムトと社交界を結びつけたのは、作家、ジャーナリスト、芸術評論家のベルタ・ツッカーカンドルが主宰するサロンで、そのサロンには精神分析の創始者・ジークムント・フロイトも出入りしていたことなどが紹介されます。

クリムトの作品では、ウィーン美術史美術館の壁画を始め《ユディトⅠ》《ベートーヴェン・フリーズ》《ヌーダ・ヴェリタス》《接吻》などが紹介されました。

エゴン・シーレについては、クリムトの《接吻》を下敷きにした作品で「枢機卿と尼僧が接吻する姿」を描いたために非難を受けたこと、モデルを精神的、肉体的に限界まで追い込んで数秒のうちに完璧なデッサンに仕上げたことなどが紹介され、美術史家のジェーン・カリアが「シーレは女性のセクシュアリティを解放した」と解説していました。

クリムト・シーレ以外に建築家のオットー・ワーグナーや音楽家のシェーンベルク、作家のシュニッツラーなどが次から次に出てくるため、情報量が多すぎて映画の流れについていくのが大変でした。そのなかで衝撃的だったのが、①作家シュニッツラーは1000人以上の女性と関係を持ち、それを8000ページに及ぶ日記に記していたこと、②エミーリエ・フレーゲとの親密な関係はクリムトの浮気が原因で長く続かなかったこと、③音楽家シェーンベルクと親しくしていた画家リヒャルト・ゲルストルはシェーンベルクの妻と不倫関係になり、それがもとで自殺したこと、④当時のウィーンの中産階級の若者は下層階級の女性や娼婦と関係した後、中産階級の女性と結婚するのが普通であり、シーレも例外では無かったことです。

シュニッツラーの芝居のように、表向きは礼儀正しいが裏では裏切り、浮気、賭け事というダブルスタンダードなウィーンの黄金時代も、第一次世界大戦後の1918年11月12日にオーストリア=ハンガリー二重帝国が崩壊しオーストリア共和国が成立したことで幕が降ろされ、この年にクリムト(1918.2.6死去)オットー・ワーグナー(1918.4.11死去)、コロマン・モーザー(1918.10.18死去)、エゴン・シーレ(1908.10.31死去)といったウィーン分離派の巨匠たちも他界したことを紹介して、映画はエンディングに入っていきました。

19世紀末から20世紀初頭にかけてのウィーンの雰囲気を味わうことが出来たのは収穫です。また、映画ではフロイト理論のエロス(性本能・自己保存本能を含む生の本能)とタナトス(攻撃、自己破壊に向かう死の本能)の両面から、取り上げた人物の行動を分析していました。だから、原題に「EROS AND PSYCHE」という言葉が入っていたのでしょうね。

Ron.

読書ノート 角川新書「ミュシャから少女まんがへ」

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 「ミュシャ」と「少女まんが」が、どうやって結びつくのか不思議で、思わず買ってしまった本です。副題は「幻の画家・一条成美と明治のアール・ヌーヴォー」。明治30年代半ば=世紀末から20世紀初頭にミュシャのポスター等を借用して「明星」(与謝野鉄幹が発行した投稿雑誌)の表紙などを飾った一条成美(いちじょうせいび)の話が中心です。

少女まんがとミュシャの関係については、本書の「序」で「北米のロックミュージックシーンの中で『ミュシャの様式』と再会することがひとつの大きなきっかけとなる。そして少女まんがはその様式を再受容して現在の少女まんがの書式、OSが再構築されるのである」と書いています。そして終章では、本書の題名と同じ「ミュシャから少女まんがへ」と題して「少女まんがはミュシャの影響下にある」ことについて簡潔に述べています。

 ボリュームは364ページ。図版が小さいのでルーペが必需品です。著者は、現在Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の「みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ ― 線の魔術」(以下「みんなのミュシャ」)のアドバイザー。Bunkamuraザ・ミュージアムの「みんなのミュシャ」ホームページを見たら、本書に掲載されている図版のいくつかが「出品作」として紹介されていました。本書と併せて、ホームページも閲覧されることをお勧めします。何といってもカラーですから。

なお、先日発売された「週刊新潮 2019年8月1日号」巻末グラビアの展覧会評も「みんなのミュシャ」について、ミュシャとアメリカの若者文化との融合や日本の「少女まんが」「ゲームキャラクター」への影響について書いていました。ミュシャについて、新しい切り口を知ることが出来そうです。

「みんなのミュシャ」は2020年4月25日(土)~6月28日(日)に名古屋市美術館へ巡回する予定。今から待ち遠しいですね。

<基本データ> 題名:「ミュシャから少女まんがへ 幻の画家一条成美と明治のアール・ヌーヴォー」 著者:大塚英志(国際日本文化研究センター教授)  発行所:株式会社KADOKAWA (角川新書)   2019年7月10日初版発行  

Ron.

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