平岡真生 ≪ここを出る、地面から離れる、できるだけ遠くに行く≫

カテゴリ:アート見てある記 投稿者:members

名古屋芸術大学卒業・修了制作展 (その4)

名古屋芸術大学の卒業・修了制作展を見てきた。とても天気の良い日で、家族連れの来場者も見受けられた。皆さん、とても熱心に作品を見ている様子が印象的だった。

会場入口

平岡真生の≪ここを出る、地面から離れる、できるだけ遠くに行く≫は、軽妙なインスタレーション作品だ。入室したら、展示室内を注意深く、ひと回りしよう。作品のステートメントは床に書かれ、月の隕石の破片は柱の陰に隠れている。

展示風景 平岡真生 ≪ここを出る、地面から離れる、できるだけ遠くに行く≫(部分)

作品を一通り見たら、タイトルについて考えよう。まるで、作家から観客への「指示」のようだ。例えば、「ここ」とは展示室なのか、「出る」のは誰なのか、「地面から離れる」、「できるだけ遠くに行く」とは、例えば月まで行くのか。

展示風景 平岡真生 ≪ここを出る、地面から離れる、できるだけ遠くに行く≫(部分)

平岡は、社会的な構造や仕組みを作家の幼少期の思い出と重ね合わせ、「分岐しえた」けれど現実にならなかった出来事を描き出す。その出来事は、SF小説に登場するパラレルワールドよりも身近だが、現実との「ずれ」に気づくとドキッとする。雑踏で思いがけず、知人に呼び止められた時の「びっくり」した感覚に似ていた。

杉山 博之

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