2024.06.27 投稿
◆記事との出会い
6月26日にスマホを見ていたら、「ヴィム・ヴェンダース監督インタビュー」という記事が出てきました。伏見リオン座で上映中の映画「アンゼルム“傷ついた世界”の芸術家」関連の記事で、公開日は6月20日でした。なお、記事のURLは、次のとおりです。
URL: ヴィム・ヴェンダース監督インタビュー。アンゼルム・キーファーに迫るドキュメンタリー映画『アンゼルム』に込められた女性観や制作意図を聞く|Tokyo Art Beat
◆アンゼルム・キーファーのアトリエ、敷地は何と35ha
「映画は見たし、ブログも書いたし」と思いながら記事を読んでいたら、次の文章に引き付けられました。それは、ヴィム・ヴェンダース監督が語った「映画製作の転機」です。
転機は2019年。キーファーから電話を受けたヴェンダースは、キーファーが居を構えていたフランスのバルジャック村へと向かった。そこには35haに及ぶ広大な土地にキーファーのアトリエがあり、「その風景とともにある彼の作品群を見て、いまなら映画が作れると思いました」(ヴェンダース)
35haといえば、熱田神宮(19ha)の1.8倍、名城公園(80ha)の半分弱(44%)。映画では敷地の広さに圧倒されましたが、35haなら納得です。
◆映画に出て来る女性像に関するやりとりも
記事では、Tokyo Art Beat のインタビューアー・福島夏子氏と監督が次のようなやりとりをしています。
Q:本作はバルジャック村に佇(たたず)む、キーファー作の女性を模(かたど)った立体作品《古代の女性》を映したシーンから始まります。女性の身体とその不在を扱った本作から、この映画を始めた理由はなんでしょうか? これ以降も、同じく女性をモチーフにした作品《革命の女たち》への言及もあります。(略)
A:アンゼルムの作品のなかに、女性という存在が強くあるからです。南仏のバルジャックにいると、森の中や彼が屋外に作り上げたギャラリーなど、至る所にその存在を感じます。(略)彼女たちはこの映画のなかでつねに存在しているし、最後にはもう一度登場することからもわかる通り、私にとって彼女たちは仲間であり、ある種の協働者です。私は彼女たちに声を与えていたのだと思っています。(略)作中で彼女たちが発する言葉がはっきりと聞こえることはほとんどないですが(略)彼女たちのささやきがこの映画に女性の美しい存在を加えていると感じています。
映画では顔のない女性像=《古代の女性》がとても印象的でしたが、福島夏子氏も同じ思いだったと分かりました。彼女は《革命の女たち》にも目を引かれたようですね。
記事は「2025年春には京都・二条城での新作個展が予定されている」とも書いています。2025年春の展覧会が楽しみですね。
Ron.
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