Lightseeing Kyoto South

カテゴリ:アート見てある記 投稿者:members

京都駅東部・東南部エリアを舞台に、周遊型アートイベントの「Lightseeing Kyoto South」が始まりました。京都で美術展を見に行くとしたら、その会場は岡崎公園の美術館か、東山の博物館が思い浮かびます。また、ギャラリーに立ち寄るにしても、烏丸周辺が思い浮かびます。京都駅から徒歩圏内とはいえ、ほとんど訪れたことがないエリアで新しくアートイベントが始まるということで、見に行くことにしました。

インフォメーション・センター 外観
インフォメーション・センター カウンター

最初に立ち寄ったのは、崇仁市営住宅9棟です。こちらの空き店舗に、インフォメーション・センターと展示室が設けられています。このエリアでは、ichimai kyoto、木村歩、タニガワユメ、TOUMAN、工藤玲の作品を見ることができます。バス停の標識に似た案内板を見れば、部屋番号と作家名がわかります。

106号室では、陶磁器が展示されています。見ただけでは、ちょっと使い方のわからない形の器もあります。ちなみに、これらの作品は販売されていて、普段使いの道具として割と手ごろな価格になっています。以前は喫茶店として営業していた部屋なのでしょうか。窓やカウンター内の設備に、喫茶店としての時間の経過が見て取れます。

展示風景 106号室

107号室では、ネオン管を利用した作品が展示されています。手前の青色の明かりは、キャンプで使うランプみたいです。奥側の赤い光は、電気ストーブみたいです。インフォメーション・センターのネオン・サインもこの作家が制作しました。以前、この部屋はどのようなお店だったのか、気になりましたが、手掛かりは見つかりませんでした。

展示風景 107号室

少し歩いて、hatoba caféに向かいます。カフェに併設されたギャラリーでは、展示タイトルを「光リフレクション」とし、小松千倫、外山リョウスケ、山本愛子が、それぞれ光にまつわる作品を見せてくれます。

Hatoba café ギャラリー入口

ギャラリーの奥に、ひときわ大きな青い円形の作品が吊り下げられています。表面の模様は、植物の葉や茎を版にして染色技法で表現されているそうです。作品の大きさとその色合いから、つい目が引き寄せられます。見ていると、作品は空気の流れに乗り、ゆっくりと回転しています。その様子は地球の自転を連想させ、とてもスケールの大きなイメージを観客に投げかけます。

展示風景 山本愛子

本イベント期間中は、近隣の京都市立芸術大学のギャラリーなどで関連イベントも行われます。京都に出かける機会があれば、合わせて訪問してはいかがでしょうか。

なお、本イベントは国内外から京都を訪れる方が秋の京都でアートを楽しめるよう、京都市・京都府が連携し、京都市内のアートイベントを一体的に発信する「京都アート月間(仮称)」の一環として実施されるものです。

チームラボ バイオヴォルテックス 京都

余談ですが、本イベントが開催されるエリアには、「チームラボ バイオヴォルテックス 京都」(チームラボの屋内施設としては国内最大規模)がオープンしました。また、村上隆の制作スタジオもオープン予定と聞いています。今まで、あまり訪れる機会のなかったエリアですが、これからは要注目のエリアになりそうです。


イベント概要
名称:Lightseeing Kyoto South
会期:令和7年10月4日(土) 〜11月16日(日)
(会期中の金曜日・土曜日・日曜日・祝日の午後1時〜6時 )
場所:京都駅東部・東南部エリア
参加費:無料

詳細は以下の京都市の情報ページを参照。
https://www.city.kyoto.lg.jp/sogo/page/0000344012.html

杉山博之

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