読書ノート 「週刊文春」(2022年4月14日号)ほか

カテゴリ:Ron.,アート見てある記 投稿者:editor

◆「週刊文春」 その他の世界(31) 

ミロを見ろ「ミロ展―日本を夢みて」 木下直之 

 Bunkamura ザ・ミュージアムで開催中の「ミロ展」の展覧会評です。

 ミロの《焼けた森の中の人物たちによる構成》(1931)(ミロ展の公式サイトによれば、日本で最初に展示された記念すべきミロ作品)を図版に掲げ、詩人滝口修造が1940年に出版した『ミロ』が、ミロについて書かれた世界初の本だったこと、ミロが画家となる道を歩んでいた1910年代には、既に日本に目を向けていたこと、日本の書や俳句が、絵と文字、絵画と詩が渾然一体となる世界を求めていたミロを刺激するイメージの源泉となったことなど、ミロと日本とのつながりを、主に書いています。最後の一節が面白かったので、ご紹介します。

〈ミロは(略)典型的な日本文化ではなく、国や民族を超えて存在する民衆の芸術に触れたことを大切にしたようだ。会場に展示された変哲もない亀の子タワシや刷毛がそれを物語っている。二度目の来日時には、タワシや刷毛で即興的に絵を描いた。ひと抱えのタワシを提げて帰国するミロに、滝口は「見付けましたね」と声をかけたという。まさしく日本を「見るミロを見る」展覧会となっている。〉(引用終り)

4月29日から7月3日まで愛知県美術館に巡回。ミロと日本とのつながりに興味を引かれます。「亀の子タワシや刷毛も展示」というのも楽しみです。

◆「新美の巨人たち」 ジュアン・ミロと日本×林家たい平

 (TV愛知  2022.03.12(土)22:00~22:30 放送) 

 TV愛知「新美の巨人たち」も「ミロ展」を取り上げていました。Art Travelerは「ミロが大好き!」と語る落語家・林家たい平(武蔵野美術大学造形学部卒)。「今日の一枚」は《ゴシック聖堂でオルガン演奏を聞いている踊り子》(1945)。解説は、愛知県美術館主任学芸員の副田一穂さんでした。

番組の半ばで、「これは何?」と謎かけ。「亀の子タワシ」が登場しました。

「種明かし」で、二度目の来日となった大阪万博の時にミロが亀の子タワシを使い、陶板壁画の制作を依頼されたガスパビリオンの白い壁に、即興で絵を描く様子が放映されました。このとき描いた《無垢の笑い》が大阪の国立国際美術館の吹き抜けに飾られていることも紹介。亀の子タワシは、ミロのお気に入りグッズでした。

また、もう一つの「今日の一枚」は、初来日後に制作した、現代書道のような《絵画》(1966)でした。(番組バックナンバーのURLは、以下のとおりです)

ジュアン・ミロと日本×林家たい平 |バックナンバー|新美の巨人たち:テレビ東京 (tv-tokyo.co.jp)

 Ron.

コメントはまだありません

No comments yet.

RSS feed for comments on this post.

Sorry, the comment form is closed at this time.

error: Content is protected !!