引きこもりの中で読んだ記事

カテゴリ:アート・ホット情報 投稿者:members

今年2月16日の豊田市美術館「岡崎乾二郎 視覚のカイソウ」展ミニツアーを最後に、ブログ原稿を書いていません。

理由はコロナウイルスの感染拡大。不要不急の外出自粛が要請され、美術館の臨時休館も相次いでいるからです。2か月間、全く展覧会を見ていません。それでも、雑誌や新聞で読んだ記事について書くことは可能かなと思い、久しぶりに投稿しました。

◎食レポに中に「視覚のカイソウ」展の記事が=週刊文春2020.3.12号

 食べもの等をテーマにエッセイを連載している平松洋子さんが「五平餅を豊田で」という記事の中で「『これはどうしても見ないと』と決心して2月23日に豊田市美術館に駆け込んだ」と書いていました。

豊田市を訪れるのは、2013年の「フランシス・ベーコン展」以来のことだったそうです。「期待を上回るすばらしさだった」とのこと。平松さんの訪問が2月16日だったら会えたかもしれないと思ったのですが、顔を知らないので、考えただけ無駄でした。

平松洋子さんにとって「視覚のカイソウ」展も「フランシス・ベーコン展」も、はるばる東京から来るだけの価値のある展覧会だった、ということはハッキリ分かりました。

◎豊田市美術館・久門剛史(ひさかどつよし)展=中日新聞2020.4.4(朝刊・県内版)

 「久門剛史展」は杉山博之さんが協力会ブログにレポートを投稿していますが、新聞にも記事がありました。記事の中では「作品の解説は展示を見終えてから渡される。

久門さんは『解説を読みながら答え合わせをしていく展示が多い中、自由に見るという喜びを感じてもらいたい』と話した」という箇所が印象的でした。ただ、残念ながら、愛知県の緊急事態宣言を受けて4月11日から5月6日まで美術館は臨時休館となったので、しばらくは我慢の日々です。

◎京都市京セラ美術館=「pen」2020.4月号、日本経済新聞2020.4.6(朝刊・文化面)

 「pen」には、リニューアルオープンする京都市京セラ美術館の外観や内部の写真のほか、新館・東山キューブで開催される展覧会「杉本博司 瑠璃の浄土」、京都市京セラ美術館の周辺案内などが掲載されています。

日本経済新聞は主に、本館に隣接の収蔵庫を改装した面積約1000平方メートル、天井までの高さ約5メートルの現代美術展示館「東山キューブ」について書いています。土屋隆英・展覧会プログラムディレクター始め現代美術専門の学芸員が招かれ、杉本博司の個展を手始めに、アンディ・ウォーホル展や椹木野衣(さわらぎ・のい)氏が企画する展覧会を開く予定とのことです。

大いに期待していたのですが、京都市京セラ美術館の展覧会は全て開幕延期となっています。緊急事態宣言の対象区域が全都道府県にまで拡大されたので、少なくとも5月6日までは開幕延期が続くと思われます。

◎最後に

4月15日付けの「2020年 協力会イベント情報」に「協力会の活動休止」のお知らせがありました。美術館が軒並み臨時休館している間の活動休止はやむを得ないと思います。

個人的には、美術館が開館しても各種イベントが開催できる状況になるまでは活動休止が続くと感じています。当面は自分のできる範囲でコロナウイルスの感染拡大防止に努めることとします。

Ron.

六本木アートナイト2019(その3)

カテゴリ:アート見てある記 投稿者:members

 5月26日、早朝。前日からのアートツアーの疲労もあり、夜通し開館していた森美術館で「六本木クロッシング2019展:つないでみる」を見ながら、空が白むのを見ていた。

館内には、他にも大勢の観客がおり、窓辺で静かに景色を眺める人、テンション高めでじゃれている人、スマホで誰かと話している人など様々だった。

 午前5時30分過ぎ、アリーナに降りた。今回のアートナイトで一番驚いた「ラジオ体操」が始まろうとしていた。

六本木アートナイト アリーナ

 これから始まるのは「クラシックなラジオ体操」(日本フィルハーモニー交響楽団xインビジブル)。そう、夏休みの朝に公園とかで見かける、あれ。ただし、日本フィルの生演奏付き。中央では正装の演奏者らが準備中。参加者の皆さんは音楽が始まるのを待ち構えている。

ちなみに、真夜中には同じ場所で「六本木夜舞場 (真夜中の盆踊り)」で盛り上がっていたらしい。残念ながら、こちらは見学できず。

六本木アートナイト ラジオ体操

 午前5時50分頃。ここ数年、六本木アートナイトの恒例行事らしく、元気で楽しそうなラジオ体操が始まった。ご近所の方たちと思われる、親子連れもちらほら見かけた。聞いていた話が目の前で再現されるのだが、残念なことに疲労感が強く、ただ見ているだけで精いっぱいだった。

 ラジオ体操のあと、近くにいた観客と、残りのプログラムや、国内各地の芸術祭のことについて、簡単な意見交換ができた。

「あいちトリエンナーレ」にも行きたい、という意見もあった。ともあれ、六本木アートナイトは想像以上にハードなアート体験だった。

杉山 博之

六本木アートナイト2019(その2)

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 六本木アートナイトでは、より多くの来場者にアート散策を楽しんでもらうため、様々なプログラムを用意している。

例えば、バリアフリーツアー(車椅子・ベビーカー等の利用者向け)、外国語ガイドレクチャー(英語、中国語、韓国語に対応)など。

今回は「六本木アートナイトをもっと楽しむガイドツアー」に参加することにした。

六本木アートナイト 西公園の様子

 集合場所の西公園にも作品が設置されている。昼間は太陽光が強く、発光する作品とは思わなかったが、ずいぶん見やすくなっていた。

最終のツアーは午後11時に出発。所要時間は約1時間なので、解散するのは午前零時過ぎ。先日、エルメスで鑑賞した「ピアニスト」みたいだ。

六本木アートナイト  ノースタワー前

 カラフルなライトボックスの表面は黒い塗料で覆われており、観客が長い串のようなもので塗料をこすり落とすと、だんだん明るくなってゆく。観客参加型の作品で、とても賑わっていた。

六本木アートナイト 路地裏にて

 周辺の民家の就寝を妨げないよう、静かに進むツアーの途中、ふと振り返ると、窓に照明のともった六本木ヒルズ。皆さん、まだ仕事中? 

美術作品ではないけれど、とてもシュールな光景にツアー参加者から軽いどよめきが上がった。

 ここ数年、毎年来ているという参加者もいて、夜のプログラムの充実ぶりに拍手。延長営業する飲食店(手ごろな価格の居酒屋など)もあり、休憩場所にも困らない。

(その3)へ

杉山 博之

ボギー的美術鑑賞法 その13

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5月19日(日)に恒例の「春のツアー」が行われます。近年は名古屋より西に行くことが多かったので、静岡にいくのは新鮮な感じです。4月28日(日)に下見がてら3館に行ってきたので、ネタバレにならない程度に感想を述べたいと思います。

浜松市美術館「没後70年 上村松園展」

 最初に行くのは浜松市美術館で「没後70年 上村松園展」です。前後期通じて約100点。8章構成で、明治、大正、昭和と時系列に展示されています。
ちなみに前期が4月27日(土)~5月19日(日)、後期が5月21日(火)~6月9日(日)で、私たちが行くのは前期の最終日です。名古屋市美術館でも以前に「上村松園展」がありましたので、その時の絵を探すのも一興でしょう。ちなみに「序の舞」は出ていませんが、大下絵は全期間展示です。

2番目に行く静岡近代美術館は個人コレクターの美術館です。閑静な住宅地にある隠れ家的な美術館。団体で行っていいのかな(苦笑)。ここは靴を脱いでスリッパに履き替えて見学します。季節的にブーツを履いている人は少ないと思いますが、脱いだ靴はビニール袋に入れて別の場所に置くので、脱ぎやすい靴の方が良いかもしれません。でも私は革靴にするかもしれません(笑)。

3番目に行くのは静岡市美術館の「小倉遊亀と院展の画家たち」。今回のツアーで間違いなく一番時間を使う場所でしょう。総数は149点ですが、前期と後期で総入れ替え状態です。4月29日(月)までが前期なので、私は慌てていきました。個人的には、速水御舟の〈洛北修学院村〉大正7年(1918)が印象に残っています。

季節は暖かいどころか、暑くなる気配ですが、せめて 当日は晴れて欲しいものです。 今から待ち遠しいです 。

自称 名古屋市美術館協力会切込隊長 ボギー鈴木