フリーダ・カーロ出演の映画『リメンバー・ミー』

カテゴリ:ムービー 投稿者:editor

◆「コレクション解析学」で配布された映画のチラシ
 3月25日に名古屋市美術館美術講座「コレクション解析学」(以下、「講座」)が開催されました。講師は中村暁子学芸員(以下、「中村さん」)。取り上げた作品はマリア・イスキエルド《生きている静物》1947年です。私が会場に行くと、受付で講座の資料と一緒に映画『リメンバー・ミー』のチラシが手渡されました。
講座が始まると中村さんは作品解説の前に、名古屋市国際交流課の伊藤さんを紹介。伊藤さんの話では「2018年は名古屋市とメキシコ市の姉妹都市提携40周年に当たる。映画『リメンバー・ミー』はメキシコが舞台の長編アニメーション。劇中にフリーダ・カーロ(Frida Kahlo 以下、「フリーダ」)が登場するので、皆さんにお配りした。」とのこと。3月30日には白川公園に設置するモニュメント《メキシコの翼》の除幕式が開催されるという話もありました。

◆映画『リメンバー・ミー』のこと
「フリーダが出演する」というので、早速映画館へ。春休みなので、子ども連れで一杯でした。映画の原題は ”Coco” 、主人公の少年ミゲル(Miguel Rivera)の「ひいおばあちゃん」の名前です。ミゲルは音楽好きですが、ミゲルの家族・リヴェラ家では「音楽禁止」。(理由は劇中で明らかになります。)家族や友人が集い、ご先祖様に思いを馳せて語り合う11月1日から2日までの「死者の日」の出来事が描かれます。
「死者の日」と言っても、そこはメキシコですから陽気でカラフル。ご先祖様に供えられる鮮やかなオレンジ色の花=メキシカン・マリー・ゴールドが画面いっぱいに広がります。
お話のテンポが良く、主題歌・劇中歌に体が震えます。今年3月に米国アカデミー賞の長編アニメーション賞と主題歌賞の2部門で賞を獲得した理由が良くわかりました。

◆フリーダの出番とフリーダゆかりの歌、犬、名字
フリーダは、どこでも顔パスで通してもらえる有名人として、本人役で重要な場面に登場。特に、サンライズ・コンサートには、フリーダのそっくりさんが何十人(リヴェラ家の御一行様が紛れ込んでいます)も出演。「死者の国」ですからフリーダもガイコツ。でも、原色の衣装に身を包み、トレードマークの眉毛は健在。とてもチャーミングでした。
映画にはフリーダゆかりの歌、犬、名字も登場。歌の名は「ラ・ジョローナ」(La Llorona=泣き女)。フリーダのお気に入りで映画「Frida」の挿入歌として使われました。『リメンバー・ミー』の初めの方でマリアッチの楽士が歌うほか、重要な場面で主人公の高祖母(おばあちゃんのおばあちゃん)ママ・イメルダ(Mamá Imelda)が歌います。犬はメキシカン・ヘアレス・ドッグ(通称はショロ=Xolo、以下「ショロ」)のダンテ(Dante)。フリーダの飼い犬もショロ。ショロを描いたフリーダの絵やショロと一緒に写っているフリーダの写真がネットで検索できます。フリーダは映画に登場する場面で、ダンテに向かって「迷える魂を導くガイド犬」と、声をかけていましたね。最後に、名字ですが、ミゲルの名字はリヴェラ(Rivera)。もうお分かりですね、フリーダの夫ディエゴ・リヴェラ(Diego Rivera)と同じ名字です。

◆最後に
 子どもだけでなく、大人も十分楽しめる映画でした。
Ron. 投稿:2018.03.29

コメントはまだありません

No comments yet.

RSS feed for comments on this post.

Sorry, the comment form is closed at this time.