例年、この時期の楽しみの一つが各芸大の卒業・修了作品展を見ることだ。普段、美術館の展覧会ではお目にかかれない実験的な作品に出会うことができる。今回は、東京藝術大学の卒業・修了作品展を見て、気になったものを数点紹介させていただく。
今回は、例年にない大寒波に遭遇し、上野公園はいたるところ雪と泥。公園を横切り藝大に着くまでにジーンズは泥だらけ。たどり着いた正門前にも雪の山。とにかく寒かった。

「夢見たものは」 今西茉莉子 卒展、修了展(東京藝大)
「夢見たものは」 今西茉莉子
金色に光る直径1mくらいのリングの内側に、ビーズや金属のパーツをつなげたものをすだれのようにつりさげた作品。数種類の金属加工技術が使われているとのこと。黒門前に設置され、屋根から落ちてくるしずくと、すだれのような部分が親和し、キレイだった。後光のようなパーツがついていることから、何かしら高貴な存在を示しているのだろうか。
屋根はあるけど、展示場所は吹きさらしなので立ち会っていた作家の方も寒さで大変そう。なぜ、室内ではなく、黒門前を展示場所に選んだのか。夢見たものは、かなったのか、ちょっと気になるところ。
(その2に続く)
杉山博之
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