前回の「あいちトリエンナーレ2016」に関連して、長者町のアートラボで行われた「まちとsynergism」展に出品していた黒田大祐氏の展覧会がトーキョーアーツアンドスペース本郷(以下、TOKAS hongo)で行われていた。会期は終了したが、「まちとsynergism 2018」(長者町)で、新作の発表予定もあることから紹介させていただくことにした。
会場のTOKAS hongoは、水道橋から東に、ゆるやかな坂を上り10分ほど。本通りから一本奥まったところに控えめな案内が出ていた。
展示されていた作品は、多数のシーリングファンをつなげた屋台のような構造物と、山道を登る様子を写した映像と、数点の石などで構成されたインスタレーション。部屋の所々に直径20cmくらいのレンズがぶら下がっていて、レンズ越しに作品を覗き込むと、作品がぐっと遠くに見える。シーリングファンや映像の組み合わせなどに、長者町の展示との類似性が感じられる。
長者町での展示でも感じたことだが、作品を見たときの印象と作品のタイトルが、直感的に結びつかず、今回も作品の周囲をウロウロしたり、作家の話を聞いてみるが、・・・。ごく個人的な思いつきだが、せっかくファンを回すのだからもっと広い空間に作品を置き、風を感じられる状態で鑑賞すると作品の印象も変わってくるのではなかろうか。「不在の彫刻史」は、別の展開も考えているそうなので、次回も楽しみにしたい。
杉山博之
「まちとsynergism 2018」
会期:2018年2月2日(金)、3日(土)、
9日(金)、10日(土)13:00〜19:00
会場:名古屋市中区錦二丁目7-20 旧玉屋ビル5階
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