遠いけれど、とても気になる青森(3/3)

カテゴリ:アート見てある記 投稿者:editor

 今回、最後に立ち寄ったのが「国際芸術センター青森」(通称ACAC)。設計は安藤忠雄。「見えない建築」をテーマに、緑豊かな周りの地形に建物を埋め込むように作られています。場所は、青森公立大学の中。JR青森駅からバスで50分。あいちトリエンナーレのスタッフからお奨めと聞いたので、訪問先に組み込みました。

 施設は、展示棟、創作棟、宿泊棟で構成され、滞在制作も行われています。施設の周りには22点の野外彫刻が設置され、名古屋市美でもおなじみの青木野枝の「雲谷-1」(モヤ-1)や、河口龍男の「関係-時の庭」、「関係-時の杖」を見ることができます。

 しかし、・・・。案内板に従い、駐車場奥のACACに向かうと、所々に「クマ出没注意!」の看板が出ています。このあたりにはクマがでるのか・・・。少々心配になり、施設のスタッフに尋ねたところ、「目撃されたのは大学の敷地からかなり離れたところだから心配ない」と説明され、一安心。地図を頼りに、作品を一回りしました。

 建物だけでなく、作品も草深い中に設置され、クマではなくクモやら羽虫やらと遭遇しながら、気分はほとんどフィ-ルドアスレチックでした。

 美術館と違って、「どうぞ皆さん、来てください。」という雰囲気の場所ではありませんが、野外彫刻を見て回っているときにも、なにかの材料と思われる大きな荷物を運ぶ作家らしき方を数名見かけ、ここがリアルな制作の拠点なのだなと感じました。そういえば、長久手の愛知県芸の雰囲気に似ていることに、後になって気がつきました。

杉山 博之

青木野枝 雲谷-Ⅰ

青木野枝 雲谷-Ⅰ


 

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