ボギー的、美術鑑賞法 その8

カテゴリ:アート見てある記,ボギー鈴木 投稿者:editor

 さらに話は続く。3月29日に岐阜県美術館に行った真の目的は、古川秀昭氏の館長退任記念講演会を聴きに行くためであった。古川氏は開館前の昭和54年、岐阜県美術館準備室の専門スタッフとして着任。昭和57年の開館以降、岐阜県美術館に勤務し、館の様々な活動に貢献してきた。学芸部長を経て平成15年に、岐阜県美術館館長に就任された。勤続35年。今年71歳。まさに岐阜県美術館の生き字引と言っても過言ではあるまい。多くの人が集まり、名残惜しそうにしていたのは、ただ長い間、岐阜県美術館に勤めていただけではなく、その間に古川氏に魅了された人が、いかに多かったのかを表しているように思えてならない。私と古川氏との付き合いは、3~4年くらいだが、それでも、かなり感化されている。個人的な話で恐縮だが、私は現在、岡崎市美術館協議会の委員をやっている。市民公募だ。古川先生は学識経験者として同委員で、その会議で初めてお会いした。気さくな方で、昨年の岐阜県美術館で開催された「熊谷守一展」は、古川先生と仲間数人と周り、お茶を飲み歓談したのも良い思い出である。古川先生は元々画家で、岐阜県美術館在職中にも作品を発表されている。来年には個展があるそうなので、そちらも楽しみにしたい。そして岐阜県美術館は、日比野克彦氏を新館長に迎える。4月5日にある講演会で、彼は何を語るのだろうか。

ボギー鈴木(岡崎市美術博物館協議会委員)

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