山口晃さんの講演会

カテゴリ:Ron.,記念講演会 投稿者:editor

 午後1時半の開場時間に間に合わず、1時40分頃に講演会場の市美術館2階の講堂に入ると、席は8割以上埋まっていました。若い人が目立ちます。講演後にはサイン会があるので、サインを書いてもらうための本を、今日、ミュージアムショップで買った人も多数いるようです。
 開始時刻の2時になり、山口晃さんが入場して来ました。演台のところまで来て会場を見渡したあと舞台袖のスピーカーの後ろに姿を隠したので、何事が起きたかと、一瞬、会場のざわめきが止みます。ひと呼吸おいて、にこやかな表情をして山口晃さんが顔を出すと、会場は喝采の渦です。山口さんが、聴衆の心を掴んだ一瞬ですね。お茶目でサービス精神豊かな方だと感心しました。
 講演は、中日新聞などに連載中の五木寛之「親鸞」の挿絵のエピソードから始まり、「よく日本画家と紹介されるけれど、実は油絵科の出身なのです」ということから、高橋由一、黒田清輝など日本の油絵画家の苦労話へと繋がり、最後は、市美術館の「高橋コレクション展」で展示している3つの作品の話で締め括られました。ホワイト・ボードに字や絵をかきながら話を進めるのですが、これがウマイ。「親鸞」の挿絵は、一度に2日分の原稿が送られ、翌日(?と記憶してますが…)には完成した挿絵を新聞社に渡すという話を聞き「短い時間で構想をまとめて描く。それも、何年も延々と続けるのだから、気力、体力、技術が揃ってないと出来ないんだなあ」と、驚きました。
 講演会のあとはサイン会。人数が100人と多い上、サインだけでなく言葉を交わすなどサービス精神が豊かなので、終わった頃は5時をだいぶ過ぎていました。お疲れ様です。

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