上村松園展ギャラリートーク

カテゴリ:mix,協力会ギャラリートーク 投稿者:members

上村松園展トーク_ポスター

上村松園展トーク_ポスター


4月28日午後5時から、協力会主催の上村松園展ギャラリートークが行われました。
初めに、講堂で保崎学芸員による、簡単なレクチャーを受けてから会場へ移動します。スライドを使用した保崎学芸員のレクチャーは、彼の優しい人柄と相まって、わかりやすくとても丁寧です。会場への期待がますます高まったころ、いよいよ入場です。
今回は参加者が80名を超す大人数になったので、深谷班と保崎班に分かれて見学していくことになりました。私は深谷班です。最初に地下へ降りて、第3展示室の素描と下絵を見学します。

上村松園展トーク_深谷班1

上村松園展トーク_深谷班1

入場する前に一度入口に集合して、深谷副館長から松園にまつわる非常に興味深いエピソードなどを聞かせていただきました。松園は下絵から筆で制作していたので、修正箇所の切り張りがとても多く、迫力があります。下絵の段階では、まだ表情なども生々しくて、制作当時の松園の心情などが垣間見える気がしました。その後一階の入り口から会場へ移動。すると、下絵とは全く違う松園のきらびやかな世界が広がっています。
「松園は、ただきれいなだけだ。」と批評されることもあるようです。私も、とにかく美しいというイメージだけで松園作品にふれていたように思います。けれど今回、松園の生き様や生活環境、社会的立場などのエピソードを織り交ぜて作品を鑑賞できたおかげで、凛として生きてきた上村松園という女性を知り、また新たな感動が生まれてきました。

深谷副館長の「無表情と言われる松園の美人像だが、じっと心を澄ませて見つめると非常に雄弁な目元をしている。気に入った作品の前で、一度じっくり時間をかけて見てほしい」という言葉が印象的でした。
今回の展覧会も大盛況で、会場はとてもにぎわっていますが、協力会のおかげでゆっくりじっくり作品を見て回ることができました。担当学芸員のギャラリートークは、裏話も含めてとても興味深く、協力会に入会していてほんとうによかったと心から思います。
(mix)

上村松園展トーク_深谷班2

上村松園展トーク_深谷班2

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