世界遺産ヴェネツィア展

カテゴリ:アート見てある記 投稿者:editor

 1月29日日曜日は1年でも最も寒い季節ですが美しい冬晴れになり、空気は冷たいながらも日が照ると明るく、なんとなく陽気な気分でヴェネツィア展に向かいました。

 展覧会が開催されている名古屋市博物館主事の辻元さんにご案内いただき、入口左手の展示説明室にて1時間ほどのレクチャーを受けました。ヴェネツィア展の担当学芸員五味良子さんのお話は興味深く、今回の展覧会で出品されている彫刻、絵についてのみならず、靴や衣装などの日用品についてもそれらのユニークな形が紹介され、そのような形に作られるに至った当時の歴史的背景をふまえてご説明いただきました。

 レクチャーの後は自由鑑賞。まずは『黄金期』と題されるのも理解できるヴェネツィア共和国の大航海時代を表す展示物。ヴェネツィアの鳥瞰図や地図、航海用のコンパスや地球儀も、あの時代には最先端のものだったのだろうなあと考えるとロマンが感じられました。航海図なども、実用のために正確に引かれた線や様々な色分けされた図形なのだけれど、何か美術品のような美しさがあって楽しい。

 絵画は当時の歴史を記録するような役割を持つものが多かったように思いました。ヴェネツィア海軍総督の肖像やマルコ・ポーロの帰還を見ても、ヴェネツィアが広い世界への航海の拠点として栄えていたのがわかります。

 しかし何と言っても私が一番楽しめたのはヴェネツィアン・ガラスでした。なかでもシャンデリアは圧巻の美しさで、何百という美しいガラスのパーツを鉄の骨組みに1つずつ嵌めていって完成されるという大規模なものでした。ガラスのパーツはカラフルな吹きガラスで、花の形に作られているものもあれば日本の大正ガラスのカキ氷入れのような噴水型のものもあり、鮮やかでした。その他にもフルーツ皿や杯など、ガラスで作られた食器は、実際に使ってみたくなるような美しいものでした。

 最後にやはり博物館にきたら商店街の山田餅本店で大福餅を買って帰らなければ。この日もお店は大繁盛で(女性多し)様々な種類の大福餅が飛ぶように売れていました。

会員 中村麻弥

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