アートと宇宙

カテゴリ:アート見てある記,ボギー鈴木 投稿者:editor

 9月3日(土)に芦屋市美術博物館で開催されている、「アートピクニックー美術を楽しむ」展を観に行って来ました。この展覧会は、身体的・知的・精神的に障がいを持つとされる作家の作品を紹介する展覧会で、「色・かたち・線」をテーマに、関西に在住する14作家・109点の作品を展示しています。展示の構成は、FORM かたち、 COLOR いろ、 LINE せん、の3部構成で、それぞれの作家が分類されています。全体的な感想をいえば、観ていてクスクス笑いたくなるような、楽しい気分させてくれる展覧会です。私は普段、美術館に癒しも安らぎも求めませんが、少なくとも不快感は覚えないし、私の好きな心地よい疲労感を感じさせてくれる展示でした。

 14時から、西はりま天文台公園研究員の高橋隼先生の講演会を聴講。演題は「アートと宇宙」。高橋先生はこの展覧会に企画協力されている、財団法人たんぽぽの家で昔ボランティアされていて、大学では地球科学を専攻、その後、働く障がいのある人のアート活動にかかわり、また天文学を勉強したくなり、西はりま天文台公園に就職されたそうです。文系の私は最初「宇宙」という言葉を聞いただけで、しり込みしてしまいましたが、「宇宙とは秩序と混沌が入り混じる深遠な世界」とか「宇宙は創造性を刺激する、星座・星空から想像力で創造された物語」など魅力的なキーワードとパソコン画面で説明され、門外漢の私でも楽しめる講演会でした。名古屋市美術館に隣接」する科学館のプラネタリウムは大人気で、なかなか整理券の入手が困難だと聞くが、少し天文に興味がでてきたので、いちど観に行きたいと思った。また、キリスト教絵画と天文学の関係など気になるところである。

 今回の芦屋訪問で得た収穫は魅力的な二つの施設を知ったこと。一つは「たんぽぽの家アートセンターHANA]。この施設は、財団法人たんぽぽの家、社会福祉法人わたぼうしの会、奈良たんぽぽの会の3つの組織が運営していて、障がいのある人たちが個性をいかしながらビジュアルアーツやパフォーミングアーツに取り組むスタジオなどがあるそうです。もう一つは「兵庫県立西はりま天文台公園」。2mのなゆた望遠鏡(「なゆた」とは古代サンスクリット語にに由来し、極めて大きな数量の意味で、10の60乗、ゼロが60個だそうです)と宿泊施設があり、土日の夜には一般の天体観望会、宿泊者向けの観望会は毎夜開催されているとのこと。また行きたい場所が2箇所増えました。

ボギー鈴木(会員)

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