ゴッホ展、関連催事に参加して

カテゴリ:ボギー鈴木,協力会ギャラリートーク 投稿者:blogmember

 大盛況のゴッホ展。その関連催事として行われた、二つの講演会に行って来ました。3月6日は、名古屋市美術舘副館長の神谷浩先生による講演で、演題は「ゴッホの見た日本」。浮世絵が専門の同氏による独自の切り口。実際にオランダで、ゴッホが収集した浮世絵を手に取ったとき、そこに画鋲の後を見つけて、思わず身震いしたとのこと。私もゴッホが浮世絵を貼りつけるところを想像してしまいました。スライドを使って、浮世絵の構図、色彩、モチーフなど、その影響を詳しく説明していただきました。

大勢のギャラリーで賑わいました

大勢のギャラリーで賑わいました

 同日、閉館後は、協力会会員対象の、ギャラリートーク。参加者が多く、唖然。講師の深谷克典学芸課長の姿が見えないほど。私は遠巻きに深谷先生の話を聞いていました。

 3月20日は、深谷先生による、解説会で、演題は「アルルのファン・ゴッホ」。ゴッホが、現在我々が知る、ゴッホ様式を確立した、アルル時代に焦点を当てて、話をしていただきました。パリ時代からアルル時代にかけて、急速に画風が変化する様を詳らかにすると共に、ゴッホ研究に於いて、作品と彼が書いた手紙が、車の両輪のように重要であると強調されていました。私が個人的に興味深かったのは、ゴッホがゴーギャンに宛てて書いた手紙よりも、ゴーギャンがゴッホに宛てて書いた手紙のほうが圧倒的に多いことと、「耳きり事件」の後も二人の間に手紙のやりとりがあったことです。

 以上、私が参加した関連催事について書かせていただきましたが、東北地方における地震、津波による被害に遭われた皆様には、少しでも早く日常生活取り戻されることを切に願って、結びに代えさせていただきたいと思います。
 
ボギー鈴木(会員)

コメントはまだありません

No comments yet.

RSS feed for comments on this post.

Sorry, the comment form is closed at this time.