名古屋国際会議場「レオナルド・ダ・ヴィンチ」原作「スフォルツァ騎馬像」
街角の彫刻第3弾は「レオナルド・ダ・ヴィンチ」。街角とは云えない白鳥の国際会議場にある。「え、日本、しかも名古屋にダ・ヴィンチが?」とお思いの方、確かに本物ではないが、偽物でもない。ウイキペディアには「スフォルツァ騎馬像は、レオナルド・ダ・ヴィンチが製作に着手したものの、未完成に終わった騎馬像である。製作が中断したため現物は存在しないが、復元が試みられた」とある。国際会議に参加しなくとも、国際会議場に行くことはできる。名古屋国際会議場南側中庭に、この純白の巨大なダ・ヴィンチ作騎馬像はすっくと立っている。
15世紀後半、ミラノはスフォルツァ家に支配されていた。当主のルドィーコ・スフォルツァはダ・ヴィンチに、父フランチェスコの世界最大の騎馬像の製作を依頼した。ダ・ヴィンチはブロンズで造るべく、1493年11月に粘土で馬の部分の原型像を完成したが、フランス・シャルル8世のイタリア侵攻のため、ブロンズ化は中止され、その後原型像も破壊されてしまった。そのため像は「幻の像」となっていた。それが、1989年に名古屋で開かれた、世界デザイン博覧会に際して、展示を目指して復元が試みられることになった。しかし、重量を計算した結果、ブロンズで製作すると脚部が重量に耐えられないことが判明し、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)で造られた。大きさは、全高8.3m、幅3.6m、全長8.8m。像は世界デザイン博創造工房東海銀行館に展示された後、東海銀行から名古屋国際会議場に寄贈され、現在国際会議場中庭に展示されている。とても力強く、迫力があり、何よりその大きさは圧倒的だ。
佐久間洋一(会員)
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