「ゴッホ展 ― 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」への期待

カテゴリ:Ron.,アート見てある記 投稿者:editor

 先日「ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」(以下「ゴッホ展」)の特設サイト(https://gogh-2021.jp/comp.html)が更新され、ゴッホ展の構成や出品される作品の一部が公開されました。そして、DVDで見た映画「ヘレーネとゴッホの森 クレラー=ミュラー美術館の至宝」(以下「映画」)の記憶が甦って来ました。

1 ヘレーネ・クレラー=ミュラーに光が当たる

映画は、ゴッホ作品の収集家でクレラー=ミュラー美術館の創立者ヘレーネ・クレラー=ミュラー(以下「ヘレーネ」)に光を当てていましたが、ゴッホ展でも独立した「章」があるとのことです。映画だと、資金不足で美術館の建築現場が閉鎖された後の話は「結局、公共の美術館にするという条件で規模を縮小して国が建設した」という簡単なもので、モヤモヤが残りました。ゴッホ展ではヘレーネについてどんな展示があるのか、楽しみです。ヘレーネについて、もっと知ることができるのではないかと期待しています。

2 モンドリアンの作品も出品される

映画では、ヘレーネのコレクションについて「ファン・ゴッホのほか、モンドリアン、ピカソ、レジェなど、多数ある」と言っていましたが、ゴッホ展ではモンドリアン《グリッドのあるコンポジション5:菱形、色彩のコンポジション》が出品されるとのことです。「菱形の作品」というのは珍しいですね。他にも、ルノワールやスーラなどの作品が出品されるようです。

3 オランダ時代の素描が多数出品される

映画では、「ファン・ゴッホの手紙」の編集者が、ゴッホについて「彼は2人分の芸術家なんだ。優れた画家で、天才的な素描家でもあった」と言っていたのが印象的でした。ゴッホ展では「素描家ファン・ゴッホ、オランダ時代」という独立した「章」があります。素描は20点ほど出品されるとのことなので、楽しみです。

4 映画で紹介された作品も多数出品される

特設サイトを見て甦った映画の記憶は、何といっても《レストランの内部》や《夜のプロヴァンスの田舎道》などについて熱く語っていたマルコ・ゴルディン(イタリアで開催された ”Van Gogh – Tra il grano e il Cielo”=「ファン・ゴッホ 小麦と空の間」展のキュレーター)の姿です。「本物が見たい」と、強く思いました。来年になれば、それらの作品が名古屋市美術館に来るのです。今からワクワクします。

最後に

ゴッホ展では《黄色い家(通り)》を始めとしたファン・ゴッホ美術館のコレクションも、4点出品されるとのことなので、こちらも楽しみです。

Ron.

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