「特別展 画僧 月僊」

カテゴリ:Ron.,アート見てある記 投稿者:editor

名古屋市博物館では「特別展 画僧 月僊」を開催しています。「画僧 月僊」と聞いてもピンと来ませんが、展覧会のチラシには、こんなことが書いてありました。

生誕の地 名古屋で 初めての展覧会
月僊(げっせん 1741-1809)は、江戸時代の中頃に活躍した浄土宗の画僧です。名古屋に生まれ、幼少にて仏門に入りました。江戸や京都で修業するかたわら絵を学び、ユニークな仙人の絵で人気を博します。伊勢国、寂照寺の住職となると、絵を売って寺の再興に努め、貧民救済にも尽力しました。本展では、仙人を描いた人物画、さらには仏画や山水画、花鳥画もあわせて多様な画業を見ていきます。また僧侶として社会福祉に取り組んだ人となりを紹介します。

 美術関係の雑誌(「芸術新潮」12月号、「美術の窓」1月号)に「必見の美術展」として紹介されているので、早速、出かけました。展覧会は第1章から第5章で構成されています。
◆江戸で雪舟様式の絵を学び、京都で応挙の影響を受ける
 第1章には月僊の作品だけでなく、江戸で月僊が師事した桜井雪館、京都で私淑した円山応挙の作品も出品されていました。桜井雪館の娘が刊行した絵手本に月僊の絵も載っているので、若いうちから技量が評価されていたと思われます。
◆仏涅槃図や法然上人像、達磨図などを描く
 第2章は仏画で、チラシの図版になった《朱衣達磨図》や《仏涅槃図》等が出品されています。いずれも「へたうま」の余技などではなく本格的な仏画です。《仏涅槃図》は複数出品されており、岡崎市・昌光律寺所蔵品には「愛知県指定文化財」との説明がありました。
◆関羽や鍾馗などを描く
 第3章は神様、仙人、英雄などを描いた絵で、「三国志」の登場人物を描いた岡崎市・隨念寺所蔵の三幅図《関羽・張飛・玄徳図》(岡崎市指定文化財)などが出品されています。
◆山水画、花鳥画も描く
 第4章では、蘇軾の「赤壁賦」を題材にした山水画《赤壁図双福》のほか《巖上錦鶏図》《菊図屏風》などが出品されています。唐辛子を食べるネズミを描いた《鼠と唐辛子図》はユーモラスでしたね。
◆「いましめ」を描いた《百盲図巻》
 第5章には、奔流に落ちてしまう盲人たちを描いた、京都・知恩院所蔵の《百盲図巻》が出品されています。この絵は、無明の闇をさまよう信仰の無い者への警覚(けいかく=いましめて、気付かせること)ですが、解説には「月僊は、最後には落ちてしまう彼らの側に立っているようだ」と書かれていました。考えさせられる絵です。
◆最後に
 協力会では2019年1月13日(日)午前10時から「画僧 月僊」鑑賞ミニツアーを開催します。詳しくは、協力会のホームページをご覧くださいね。
                            Ron.

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