「春のアートツアー」に参加しました

カテゴリ:アートツアー 投稿者:editor

5月29日(日)名古屋市美術館協力会主催の「春のアートツアー」に初参加しました。
今回訪問したのは、①国立国際美術館「森村泰昌:自画像の美術史」展 ②大阪市立東洋陶磁美術館「宮川香山」展 ③アサヒビール大山崎山荘美術館「終わりなき創造の旅」展の3つの美術館。アート三昧の充実した一日となりました。

①森村泰昌の作品を観るのは、昨年、名古屋市美術館所蔵のゴヤ作≪1808年5月3日、マドリードにて:プリンシペ・ピオ山での銃殺≫をオリジナルとした2作品≪兄弟(虐殺Ⅰ)≫と≪兄弟(虐殺Ⅱ)≫(1991年)以来です。
今回の展覧会は、約130点の作品(約50点が新作& 未発表作)と75分の映像作品で構成され、森村が美術史の中の著名な自画像に扮し「私/わたし」とは何かを探求しています。いろいろな解説や難しい理屈は抜きにして、とにかく面白かった!が私の感想です。でもこの展覧会を一番楽しんでいたのは森村本人ではないでしょうか。どの作品も細部まで考え抜かれていますので、作品のオリジナルや歴史的背景などを知っているとより楽しめると思いました。
私が一番興味深かったのは、ベラスケスの≪ラス・メニーナス≫をテーマとした8枚連作≪侍女たちは夜に蘇る≫(2013年)です。画家とモデルと鑑賞者の視線が複雑に絡み合う空間を縦横無尽に行きかいながら、作品と展示される場所(美術館)との関係も問い直しているようでした。

森村泰昌≪侍女たちは夜に蘇る≫会場風景

森村泰昌≪侍女たちは夜に蘇る≫会場風景


②陶磁器とは思 えない超絶技巧の宮川香山の作品に釘付けになりました。どのようにしてこれらの作品を創ったのでしょうか???タイムスリップして香山の工房を覗いてみたくなりました。

③大山崎山荘美術館で一番気になった作品は、モディリアーニ≪少女の肖像≫です。この作品は、名古屋市美術館の看板娘と同じ1918年頃に制作されました。モディリアーニが亡くなる一年ほど前で、恋人との間に娘が生まれ、子供の肖像をたくさん描いていた時期の作品です。≪少女の肖像≫は、少し大人びた優しいお姉さん風の姿で描かれていますが、美術館ホームページによると「少女が誰であるかは不明ですが、ジャンヌ、あるいはユゲットとよばれていた」そうです。
次回の来訪時には素敵な庭園の散策も楽しみたいと思い ます。

「終わりなき創造の旅」展チラシ、右下がモディリアーニ≪少女の肖像≫

「終わりなき創造の旅」展チラシ、右下がモディリアーニ≪少女の肖像≫


最後になりましたが、ツアーを企画してくださった協力会役員の皆様、大変お世話になりました。ありがとうございました。
会員  境 徳子

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