豊田市美術館:デトロイト美術館展

カテゴリ:Ron.,アート見てある記 投稿者:editor

 豊田市美術館で6月26日(日)まで開催中のデトロイト美術館展(以下「デトロイト展」といいます。)が「必見」と評判なので、連休最後の日(5/8)に行ってきました。午後0時45分頃に着いたのですが、駐車場は満車に近い状態。「長蛇の列」はありません。しかし、2時近くなると展示室も、かなり混んできました。
◆珠玉の52点で、19世紀後半から20世紀前半の美術を俯瞰
みだし言葉はチラシから拾ったものですが、その通りでした。ただし、「再入場不可」なので、何度も行ったり来たりして、じっくり鑑賞しましょう。
◆1章 印象派(モネ、ルノワール、ドガなど)
クールベ《川辺でまどろむ浴女》から展示が始まります。下腹が出て、理想的なスタイルとは言えない裸婦ですが、そのぶんリアリティーがあります。また、木漏れ日の描写がよくわかります。ピサロ《小道》は空の描写がいいですね。
◆2章 ポスト印象派(ゴッホ、セザンヌ、ゴーギャンなど)
ゴッホは《自画像》が目玉ですが、《オワーズ川の岸辺、オーヴェルヌにて》は、どことなく不気味で、映画「13日の金曜日」のラストで水中からジェイソンが飛び出すシーンを思い出しました。ルドン、ドニ、ボナールの絵もあります。ヴァロットン《膝にガウンをまとって立つ裸婦》は、意味あり気で不穏な印象でした。
◆3章 20世紀のドイツ絵画
ドイツ表現主義の絵画は、愛知県美術館の常設展とのつながりを感じます。県美の収集方針は「20世紀の絵画」ですから、当然といえば当然のことなのですが。
キルヒナー《月下の冬景色》は、夜なのに月も空も樹木も真っ赤という非現実的な絵で、びっくりします。
◆4章 20世紀のフランス絵画
ピカソ、マティスだけでなく、モディリアーニの作品が3点あります。なかでもピカソは、バラ色の時代、キュビスム、シュールレアリズム、古典主義と時代の異なる作品が並んでいるので、作風の違いがよく分かります。
◆山本富章  斑粒・ドット・拍動
展示室1をいっぱいに使って、幅13メートルで強烈な色彩の作品《Festival on the Stage》が展示されています。また、木製洗濯バサの部品に小さなドットを描いた無数の《bugs》がアトリウムの壁や柱に規則正しく張り付いています。どちらも、広い空間でないと楽しめない展示ですね。
◆7月15日からは「ジブリの立体建造物展」と「杉戸洋」展
 「ジブリのアニメは芸術じゃない!」という方は別として、次回の展覧会も見ようという人には3000円で「年間パスポート」を買ってからデトロイト展を見ることをお勧めします。「年間パスポート」を提示すると、一緒に入館した人の観覧料が団体料金になる「同伴者割引」(人数制限なし)などの特典もあります。
Ron.

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