「ピカソ、天才の秘密」展 ミニツアー

カテゴリ:ミニツアー 投稿者:editor
レクチャ風景

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今年の1月から愛知県美術館で開催されている「ピカソ、天才の秘密」(以下、「本展」といいます)。初日から入場制限ということで「協力会のミニツアーは断られるかも?」と危ぶみましたが、愛知県美術館の御好意で開催が可能となり、参加者は21人。塩津青夏(しおつ せいか)学芸員(以下「塩津さん」といます)の解説を1時間近く聴き、その後、自由鑑賞でした。なお、当日は午前10時の開場前から50人以上の行列。展示室内もにぎやかでした。
◆日本の美術館は「ピカソ好き」?
 塩津さんによれば「青の時代やバラ色の時代の作品をこれほど集めたピカソ展は、日本では初めて」だそうです。国内外の美術館から作品が集められていますが、日本国内の美術館の所蔵作品が多いのに驚きます。
◆少年時代のピカソは、やはり天才
 本展は時代順に「少年時代」「青の時代」「バラ色の時代」「キュビズムとその後」の4章で構成されています。舌を巻くのは何といっても「少年時代」です。「ピカソはうまい」という定評通り、十代の少年とは思えない出来栄えです。
◆貧しさのなかで描いた「青の時代」
 「青の時代」の展示室内は沈んだ雰囲気です。《スープ》を始め、どの絵も青が画面の大半を占めます。「描かれた当時はいっこうに売れなかった」とのことですが、今ではその暗さ、貧しさに強く惹かれます。
◆「バラ色の時代」、ピカソの人生もバラ色に
 次の「バラ色の時代」になると「作品がまとめて売れ、ピカソは一気にお金持ちになった」そうです。《扇子を持つ女》の服装、チラシでは「青」ですが現物は「青緑」で温かみのある色です。エジプトのレリーフのように真横から見た構図で、仏像のようにも見えます。池田20世紀美術館所蔵のドライポイントの版画が多数展示されていましたが、輪郭線だけで活き活きとした人体の動きを描く表現力をみると「やはり、ピカソは絵の天才だ」と思いました。
◆ガラっと作風が変わる「キュビスムとその後」
 「キュビズムとその後」で「おなじみのピカソ」が登場します。《裸婦》を始めとしたキュビズムの絵は、一目見ただけでは何を描いたのかわかりません。塩津さんによれば「抽象画ではない。ピカソは目の前にあるものを描きたかった」とのこと。よく見ると、それらしい面影が見えてきます。また、《母子像》など新古典主義の写実的な具象絵画も展示されています。
塩津さんによれば「ピカソは20世紀最大の天才画家」だそうです。本展を見て、その「天才の秘密」は自在に作風を変えることのできる自己プロデュース力と卓越した技量だと思いました。会期は3月21日(祝)まで。       Ron.
お話してくださった塩津学芸員

お話してくださった塩津学芸員

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