名古屋市美術館協力会 秋のイベント

カテゴリ:協力会事務局 投稿者:editor

少しずつ秋も深まり、果物や穀物などが美味しい季節になりましたね。協力会もいろいろ新しいイベントを計画しています。

平成26年10月26日(日)午後2時~ (終了しました)
稲沢市荻須記念美術館 「小磯良平展」ミニツアー

平成26年11月15日(土)午後5時~ (終了しました)
名古屋市美術館 「伊藤正人さんを囲む会」

平成26年11月16日(日)午後5時~ (終了しました)
名古屋市美術館 「ゴー・ビトウィーンズ展」ギャラリートーク

平成26年11月23日(日)午前10時~ (終了しました)
愛知県美術館 「デュフィ展」ミニツアー

会員のみなさまは、ファックスやお電話での申込をお待ちしています。

ヤゲオ財団コレクション展 ギャラリートーク 

カテゴリ:協力会ギャラリートーク 投稿者:editor

ギャラリートークに集まった会員たち

ギャラリートークに集まった会員たち

「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展 ヤゲオ財団コレクションより」という長い名前の展覧会(以下、「本展」と略します)の ギャラリートークに参加しました。参加者は、現代美術展にしては多い52名でした。当日は午後2時からの保坂健二朗氏(東京国立近代美術館主任研究員:本展の企画者)の記念講演会も聴いたので、こちらも併せて感想などを書きます。
◆ヤゲオ財団とは
 さて、保坂氏によれば、本展のきっかけは昨年開催された「フランシス・ベーコン展」の出品交渉だったとか。フランシス・ベーコンの作品を所有しているヤゲオ財団(台湾)CEOピエール・チェン氏(以下、「チェン氏」と省略します)の東京の邸宅を訪問したところピーター・ドイグの「カヌー・湖」が飾られていたのを見てびっくり。聞けばオフィスや台北、香港の自宅にも、とても高額な作品をいくつも飾っていることを知り、本展の企画を練り始めたとのことでした。
チェン氏は、台湾の大手電子部品メーカーであるヤゲオ・コーポレーションを経営する実業家で、ヤゲオ財団はヤゲオ・コーポレーションやチェン氏個人からの寄付金等をもとに設立された非営利組織です。財団が購入した作品はチェン氏の自宅やオフィスを飾っており、購入の基準はただ一つ「チャン氏の好み」です。
杉本氏の不思議な絵に見入る会員たち

杉本氏の不思議な絵に見入る会員たち

◆本展覧会の特色
保坂氏によれば、本展はチェン氏が自分の好みで集めたコレクションによるものであり、「脈絡がないのが特色」とのことです。要は「肩肘張らずに作品を見て楽しんでくださいよ」ということなのでしょう。「1階の展示は、杉本博司の海景シリーズとマーク・ロスコを向い合せにするなど面白い展示だと思ったけど、2階は何?!『ただ、並べました。』という感じで、意図がわからない。」と、知り合いから辛口の評を聞きましたが、「そういう声を承知で展示している」ということですね。
「2階は何?!」というのは、「中国の近現代美術」のコーナーのことのようで、保坂氏も「なぜ、ホワン・ミンチャンの水田の絵を展示しているのか」と、叩かれたようですが「異質かもしれないが、チェン氏はこの作品に対する思いを熱く語っていた」と、付け加えていました。
展示室で見ると、現代美術の展覧会というより「アジア・モンスーン地帯の風景」といったテーマにふさわしい作品ですが、懐かしさを覚える絵で、個人的には悪くないと思えました。
◆気軽に楽しむ
 自宅に展示しているだけあって、気軽に楽しめる作品が多いです。最初に展示されているマン・レイの「ジュリエット」は写真ではなく「油絵」で、珍品です。サンユウの「六頭の馬」はマティスの「ダンス」みたいで面白い。チラシ・入場券に使われているゲルハルト・リヒターの「リズ・ケルテルゲの肖像」は、ボケ・ブレが綺麗です。トーマス・シュトゥルートの写真は細部まではっきり写っていてリアルなのですが、じっと見ていると逆に非現実感が増してきます。マーク・タンジーの「サント・ヴィクトワール山」は、水辺は男ばかりですが、水面に映っているのは全て女性で、姿勢も少し違うという不思議な絵です。他にも、楽しめる作品がいくつもあります。
彫刻作品を囲んで

彫刻作品を囲んで


◆ゲーム「コレクターチャレンジ」
会場の最後には「今からあなたに50億円をお渡しします。」というキャッチコピーのゲームがあります。本展から選んだ17点の作品から5点以内を選んで家の模型に展示し、合計金額を50億円に限りなく近づけるようチャレンジするものです。知人がマーク・ロスコとフランシス・ベーコンなど5点を展示したところ、「予算オーバー」になりました。ゲームではマーク・ロスコとフランシス・ベーコンを一緒にしてはいけません。
                            Ron.

秋の旅行 感想

カテゴリ:アートツアー 投稿者:editor

今年の7月に協力会に加入させていただきました。
初めて参加するイベントがこの旅行で、どんな方が参加されているのか、どんな雰囲気なのか、何の情報もないままスタートいたしました。
当日の朝、ドアを開ければどしゃぶりの雨…緊張していたのか、化粧品一式を忘れる始末。
あ~もうこの旅行どうなるのかと思っておりましたが、皆様が気さくに声をかけてくださり、安心して旅行を楽しむことができました。
私にとっては、山梨県も初めてなのですが、学芸員の方の解説を聞きながら絵を鑑賞することも初めてです。
その絵が描かれた背景を解説していただきながら鑑賞しますと、少しだけその絵に入り込めたような感覚になり、時間を忘れて見入ってしまいました。
またこのような機会がありましたら、参加させていただき、皆様と交流ができたらと思っております。
ちなみに私は天候と人には恵まれているほうだと自負しております。
どうか宜しくお願いいたします。

会員 鳥居恵三子

旅行中 食事風景

旅行中 食事風景

「ポール・デルボーとベルギー近代絵画」展ミニツアー

カテゴリ:ミニツアー 投稿者:editor

 ヤマザキマザック美術館では、姫路市立美術館のコレクションを中心に9月23日(火・祝)まで、開館4周年記念展「ポール・デルボーとベルギー近代絵画」を開催しており、協力会では8月31日(日)にミニツアーを行いました。当日の参加者は26名。午前10時の開館を待って入館。エントランスで美術館の概要説明を聞いた後、5階展示室でペリエ邸扉絵を前にレクチャーを受講しました。

 ≪企画展のきっかけはペリエ邸の扉絵≫
 私たちの前には、展覧会のチラシ表面に印刷の「立てる女」「二人の女」を始めとする、航空会社の社長だったジルベール・ペリエ邸の客間ドア4枚と、その下絵、ペリエ邸客間の写真があります。写真を見ると、ペリエ邸客間は全面に壁画が描かれ、ドアも壁画の一部であったことがわかります。残念ながら、旧ペリエ邸は、現在、個人の住居なので見学は不可とのことです。
 客間の4枚のドアはジルベール・ペリエ氏の死後、売りに出され、1枚(二人の女)がヤマザキマザック美術館に、残り3枚が姫路市立美術館に収蔵されました。後日、姫路市立美術館の山脇館長(当時)がヤマザキマザック美術館を見学されたときに扉絵を見て「4枚を並べた展覧会」の話が持ち上り、開館4周年記念展で実現したとのことでした。今回の展覧会ではポール・デルボーの外、ルネ・マグリットやジェームズ・アンソールフェルナン・クノップフなど、姫路市立美術館所蔵のベルギー近代絵画も展示されており、一見の価値があります。

音声ガイダンスを聞きながら鑑賞する会員たち

音声ガイダンスを聞きながら鑑賞する会員たち

≪常設展示も充実≫
 企画展だけでなく常設展示も充実しており、5階は絵画を中心に、4階は家具とエミール・ガレのガラス器を中心に展示しています。個人美術館は収集者の趣味が一貫しており、気持ちよく見ることができます。なかでもエミール・ガレのコレクションは数が多く、一つ一つ見ていたら、すっかり疲れてしまいました。また、音声ガイド無料サービスなので、音声ガイドを聴きながら見ていたところ、気が付いたら正午近くでした。
 最後に、団体鑑賞なので絵ハガキ2枚のプレゼントがありました。うれしいですね。
 次の行事は「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展」のギャラリー・トーク。9月7日(日)17時10分名古屋市美術館2階講堂集合です。
                        Ron.
ロココ調の館内でくつろぐ会員も

ロココ調の館内でくつろぐ会員も