作家(山口晃さん)を囲む会

カテゴリ:Ron.,作家を囲む会 投稿者:editor

展覧会場の山口さんの作品の前で記念撮影

展覧会場の山口さんの作品の前で記念撮影

 作家を囲む会は、名古屋市美術館で展覧会が開催されるときに、現役の作家が名古屋市に来られる機会を捉えて開催する行事です。市美術館にお願いして、作家さんが講演会やワークショップなどをされた後、美術館閉館後に美術館内のコーヒーショップ「おはな」を貸し切って作家さんと協力会会員が歓談する行事です。もちろん、軽食、ソフトドリンクにビール、ワイン、日本酒などのアルコールも出ます。
 山口晃さんを囲む会は、先ず、展示室内の山口晃さんの作品の前で参加者の記念撮影から始まりました。山口晃さんが椅子に座り、その周りを協力会会員が取り囲んだところを撮影。
お料理も家庭的で美味しい!ワインと一緒に

お料理も家庭的で美味しい!ワインと一緒に

 撮影後は、「おはな」に移動。椅子は全て壁際に寄せて床を広くとり、机を集めて飲み物の島を二つ、食べ物の島を一つ作って、参加者はその周りを取り囲むという立食形式の会食です。今回は40人近い参加者なので、初の試みとして立食としました。
 会の始まりが予定よりもだいぶ遅くなったので、開会早々「乾杯」です。乾杯直後から、山口晃さんと一緒に写真を撮ってもらいたい協力会員が次々に押し寄せたので、山口晃さんはゆっくり食事する間もなかったと思います。申し訳ありませんでした。
山口先生の周りは人だかり

山口先生の周りは人だかり

 アルコールの助けもあり、会場のあちらこちらで話が弾みます。山口晃さんも近くに来た協力会員の感想や質問に嫌な顔ひとつ見せずに応えてくれます。これは「作家を囲む会」でなければ味わえない醍醐味ですね。
 和気藹々のなか、6時30分から「高橋コレクション展」担当の笠木学芸員の話に続いて協力会の佐久間会長の挨拶となり、最後に、山口晃さんから「囲む会」の感想などのお話をいただき、中締めとなりました。最後に、有志で後片付けをして解散です。
先生と直接お話できた会員も!ラッキーです。

先生と直接お話できた会員も!ラッキーです。


最後に先生からお言葉をいただきました。ありがとう!

最後に先生からお言葉をいただきました。ありがとう!


 朝から晩まで、3つの行事をハシゴした忙しい一日でしたが、満足できました。
 次回は、6月29日(日)名古屋ボストン美術館「ミレー展」ミニツアーです。     Ron.

山口晃さんの講演会

カテゴリ:Ron.,記念講演会 投稿者:editor

 午後1時半の開場時間に間に合わず、1時40分頃に講演会場の市美術館2階の講堂に入ると、席は8割以上埋まっていました。若い人が目立ちます。講演後にはサイン会があるので、サインを書いてもらうための本を、今日、ミュージアムショップで買った人も多数いるようです。
 開始時刻の2時になり、山口晃さんが入場して来ました。演台のところまで来て会場を見渡したあと舞台袖のスピーカーの後ろに姿を隠したので、何事が起きたかと、一瞬、会場のざわめきが止みます。ひと呼吸おいて、にこやかな表情をして山口晃さんが顔を出すと、会場は喝采の渦です。山口さんが、聴衆の心を掴んだ一瞬ですね。お茶目でサービス精神豊かな方だと感心しました。
 講演は、中日新聞などに連載中の五木寛之「親鸞」の挿絵のエピソードから始まり、「よく日本画家と紹介されるけれど、実は油絵科の出身なのです」ということから、高橋由一、黒田清輝など日本の油絵画家の苦労話へと繋がり、最後は、市美術館の「高橋コレクション展」で展示している3つの作品の話で締め括られました。ホワイト・ボードに字や絵をかきながら話を進めるのですが、これがウマイ。「親鸞」の挿絵は、一度に2日分の原稿が送られ、翌日(?と記憶してますが…)には完成した挿絵を新聞社に渡すという話を聞き「短い時間で構想をまとめて描く。それも、何年も延々と続けるのだから、気力、体力、技術が揃ってないと出来ないんだなあ」と、驚きました。
 講演会のあとはサイン会。人数が100人と多い上、サインだけでなく言葉を交わすなどサービス精神が豊かなので、終わった頃は5時をだいぶ過ぎていました。お疲れ様です。

「シャガール展」ミニツアー

カテゴリ:Ron.,ミニツアー 投稿者:editor

 今年度2回目の名古屋市美術館協力会ミニツアーは愛知県美術館のシャガール展です。5月25日(日)午前10時の集合でしたが、9時40分頃に行くと先に来た参加者が顔を寄せ合って相談をしているではありませんか。話によれば、その日の午後2時から名古屋市美術館で山口晃さんの講演会があり、定員は180人。午前11時から整理券の配布ですが、市美術館の開館と同時に配布場所に並んだ人が大勢いるというのです。鳩首会談の結果「ミニツアーのレクチャーが終わったら、その足で市美術館に行って整理券をもらい。それからシャガール展を見よう」ということになりました。

古田企画業務課長さん

古田企画業務課長さん

 10時から県美術館の古田企画業務課長のレクチャー。今回のシャガール展は第二次世界大戦後の作品を展示しており、陶芸、ステンドグラス、舞台装飾、舞台衣装の外、パリ・オペラ座を始めとするモニュメンタルな作品を中心にした異色な展覧会で、企画は北海道立近代美術館・北海道新聞・キュレイターズの三者によるものということでした。その他にシャガールの生い立ちやロシア革命、第一次世界大戦、第二次大戦に翻弄された人生などの話があり10時40分頃にレクチャー終了。
参加者の多くはそのまま展覧会場に足を運びましたが、9人の協力会員は市美術館を目指しました。その時点で80人ほど並んでいるという情報だったので、歩きはやめてタクシーで市美術館へ。着いてみると、整理券待ちの列の最後尾は地下1階のロビーの中央です。聞くと「100人目くらいかな」とのことで一安心。整理券をもらったら少し疲れが出たので「食事してから県美術館に戻ろう」ということになり、県美術館に着いたら12時近くなっていました。山口晃さんの講演会の開場時刻は1時半。自由席なので、いい場所を確保しようとすれば、あまりゆっくりできません。
 エレベーターに乗り、10階で降りると展覧会場の入口に「5万人達成」という文字が見えました。
 展覧会場は「第1章」から「第3章」までの3部構成で、第1章は、パリ・オペラ座の天井画の下絵、バレエ「ダフニスとクロエ」の舞台背景画の下絵、舞台衣装などです。オペラ座の天井画が76歳頃、舞台背景画が70歳頃の仕事です。その体力・気力に感心します。だから、百歳近くまで長生きしたのですね。天井画というとミケランジェロのシスティーナ礼拝堂が頭に浮かびますが、シャガールの場合は体育館のように広い場所にオペラ座の天井に貼るキャンバスを広げて絵を描いています。ミケランジェロと同じように足場を組んで天井に直接描いたのでは、体力が持たなかったかもしれませんね。舞台衣装の展示も興味を引きました。
 第2章は、旧約聖書を主題にした作品です。旧約聖書には馴染みがないので、鑑賞ガイドに書かれた登場人物の解説を読みながらの鑑賞になりました。「ダヴィデ」の項目を見ると「……その後、ダヴィデはバテシバの夫を戦死させ、彼女を妻にする。」と、さらっと書いてありました。
 第3章は、陶板、ガラス絵、タピスリーなどで、楽しんで作った作品という感じです。
 なお、会場の中に映像ルームを設営し、天井・正面・右・左の四面にオペラ座の天井画のほか大聖堂のステンドグラスなどの動画が上映されており、大画面で迫力がありました。
 総数で約250点の作品が展示され、一つひとつ見ていると時間も体力も要します。疲れた。
 常設展も覗きましたが、あの「鮭」で知られている高橋由一の「不忍池」は春爛漫の日本画の風景なのに、艶やかな色で不思議な感じでした。藤田嗣治の「青衣の少女」は乳白色が良かったです。あと、第8展示室で「ノクターン 夜に誘われて」という展示があり、照明を落とした部屋にポール・デルヴォーの「こだま」を始め、夜をテーマにした絵が飾ってありました。
                                                                Ron.
参加した会員。真剣なまなざし

参加した会員。真剣なまなざし

名古屋市美術館協力会 春のバスツアー実施

カテゴリ:アートツアー 投稿者:editor

 さる5月11日(日)参加者42名で大阪方面の三つの美術館を訪問。

2014_春旅_山の神仏

2014_春旅_山の神仏


最初は大阪市立美術館で「山の神仏(かみほとけ)吉野・熊野・高野」展。重要文化財の蔵王権現立像や吉野曼荼羅図を観賞。

次に国立国際美術館で「アンドレアス・グルスキー」展を見る。彼は近年世界的に評価のあがっているドイツ人である。高度な写真技術を駆使し作品を制作。見る人にさまざまな思いを想像させてくれる稀有な現代美術家。サイズが大きな写真の作品なので見応え充分、インパクトがあった。扱うテーマも多種多用で見る人を飽きさせない。

2014_春旅_アンドレアス・グルスキー展

2014_春旅_アンドレアス・グルスキー展

最後は年に6ヶ月しか開館しない藤田美術館。学芸員の方の丁寧な説明で国宝の「曜変天目茶碗」をみる。ペンライトで光を当てていただいたおかげで碗の中の青色の美しさを堪能。ほかに保存状態の大変よい国宝 「玄奘三蔵絵」を鑑賞。

2014_春旅_藤田美術館

2014_春旅_藤田美術館

帰りのバスの中では知識豊富な名古屋市美術館の学芸員である山田係長から今日見た展覧会に関しての1時間を越える詳細な解説。話の終わりには拍手が起こるなど全員が満足できるツアーとなった。昼食は住友家の別邸「まつむら」でひょうたん弁当を味わうなど特別な1日であった。

2014_春旅_お昼は「まつむら」のひょうたん弁当

2014_春旅_お昼は「まつむら」のひょうたん弁当

                           谷口 信一