2011年秋のツアーみどころ 

カテゴリ:協力会事務局 投稿者:editor

 本年度秋のツアーは新幹線、バスを使っての香川・岡山方面への旅。瀬戸内に浮かぶ美しい島豊島(てしま)へ渡り現代美術作家の作品を楽しみ、翌日は大原美術館、奈義町現代美術館を巡ります。

日 程  平成23年11月19日(土)~20日(日)

行き先  クリスチャン・ボルタンスキー/豊島美術館(てしま美術館)、 大原美術館、奈義町現代美術館

豊島美術館 瀬戸内海を望む豊島唐櫃(からと)の小高い丘に建設されるアーティスト・内藤礼と建築家・西沢立衛による「豊島美術館」。休耕田となっていた棚田を地元住民とともに再生させ、その広大な敷地の一角に、水滴のような形をした建物が据えられます。広さ40×60m、最高高さ4.5mの空間に柱が1本もないコンクリート・シェル構造で、天井にある2箇所の開口部から、周囲の風、音、光を内部に直接取り込み、自然と建物が呼応する有機的な空間です。内部空間では、一日を通して「泉」が誕生します。その風景は、季節の移り変わりや時間の流れとともに、無限の表情を伝えます。

クリスチャン・ボルタンスキー「心臓音のアーカイブ(Les Archives du coeur)」は、豊島唐櫃(からと)地区王子ケ浜の瀬戸内海に面した松林の中にひっそりと建つ小さな美術館です。
ここでは、世界中の人々の心臓音を集めて心臓の鼓動に連動して電球が明滅するインスタレーションにより、「一人一人の人間存在に固有性はありがらも、死とともに消滅してしまう」という生と死の対照性をあらわしています。
訪れる方々一人ひとりが、この場所で自身の過去の経験や体験にもとづいて自分自身を発見し、感動を覚えるような場所であってほしいと願っています。

 その他、カーディフ&ミラー『ストーム・ハウス』、青木野枝(所蔵作家)『空の粒子』、リスト『あなたの最初の色…』、塩田千春『遠い記憶』など。時間が許すかぎり見学する予定です。

奈義町現代美術館 この美術館は、通称Nagi MOCA(ナギ・モカ)と呼ばれ、わが国を代表する世界的な建築家磯崎新によって設計され、平成6年4月25日に開館しました。
 国際的に活躍されている荒川修作+マドリン・ギンズ、岡崎和郎、宮脇愛子の4人の芸術家に一般の美術館では収集不能とされる巨大作品をあらかじめ制作依頼し、その作品、又その全体の空間を作家と建築家が話合い、美術館として建築化したもので作品を本尊にたとえれば建築家はそれに覆い屋を架けるという発想から建てられた、いわば、作品と建物とが半永久的に一体化した、美術館です。

 当美術館は、太陽、月、大地と名付けられた、外部からも明らかに認知出来るような形の3つの展示室から構成され、この土地の自然条件に基づいた固有の軸線を持っています。「太陽」の軸は南北軸、「月」の平坦な壁は中秋の名月の午後10時の方向を指し「大地」の中心軸は、秀峰那岐山の山頂に向かっています。

  池に面した喫茶室から太陽、月、大地の展示室と同時に、借景になっている秀峰那岐山を望むことが出来ます。日毎、季節ごとにその表情の変化を据えることが出来るのは当美術館の見所の一つです。それぞれの部屋で静かに個人個人が全身の感覚で自分なりに何かを感じていただくようになっております。

 建築家と芸術家が共同制作した、この奈義町現代美術館は、未来の美術館の方向を示すものとして一つの提案を差し出した、公共の施設として世界で初めて実現した美術館です。

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